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いつか出会うであろう本当の自分へ

作者: まるや

初の短編小説、最後の方無理矢理感あったかな。不安がつきません

この小説は周りに合わせることに必死で偽りの自分を演じるのに疲れてしまった人へ読んでほしい作品です。それでは、「いつか出会うであろう本当の自分へ」

・プロローグ


学校に行く人、仕事に行く人、家で家事をする人。人によって様々な生活がある。

でもそんな人々でも共通するところはたくさんある

他の人が好きな曲を聞く、他の人が好きなゲームをやる。

その理由はみんながやっているから。

みんながやっているから学校や仕事に行くし、有名な曲を聞くゲームをする。

みんなやっているから、それが当たり前だから。そのようにして人は動く。

そのような人たちを言葉に例えるならば常識の奴隷とでも呼ぼうか。

私はそんな常識の奴隷が嫌いだ、当たり前のことにしか従わない奴らが嫌いだ...



・第一話「大嫌いな私」


常識の奴隷が嫌いな私だが、私とて例外ではなかった。

私は黒柴雪

普通に学校に通い、普通に卒業し、就職し...何の変哲もない代わり映えのない日常が流れるのだ。

昔は私だけの個性を見つけ磨き私だけの生き方で生きていくんだと張り切っていたが、もう昔の話だ。

ある程度残業し、業務を片付け帰路につく。


(私は周りと違う唯一の人間になりたかったんじゃない。私という人間を貫ける、そんな人間でいたかったんだ。でも今は...はは、昔私が見たらなんて言うかな。)


と私はネガティブな思想を抱え、自宅にたどり着くのだった。

ここに借りている部屋もまた何の変哲もない周りの人となんら変わりのない部屋だ。


「私ってなんなのかな...」


周りと何ら変わらない自分は果たして私、黒柴雪という一人の人間と言えるのだろうか。

人間の量産型と称したほうがしっくりくる気がする。


「さてさて、暗い気持ちに成っても何も変わらないよね、明日も仕事だ。寝よう。」


ー翌日


(今日もなんら変わらないな、変わらない電車からの景色だ。嫌だな不変って、なんか落ち込んできた気分転換になんか動画でも見よ)


私は何気なくスマホを開くのだった、癒やされる動物の動画でも見ようと思った。他意はなかった、本当に何気ない動作だった。


(日本一周旅気の向くままに旅してみた?)


正直腹立たしかった、私はこんなに毎日働き詰めなのにこいつらは自分がしたいことをこんなにも自由に実行できるのか、と。でもそれ以上に私の胸が高鳴っているのを感じた、その動画にやけに惹かれている自分がいた。


気づいたら私は...


・第二話「海での出会い」

ー海


「今日仕事行かなきゃいけないのに仕事サボっておつまみ片手にビール持って海って...社会人失格だな私は」


しかし今は社会人がどうだとか考える気にはならなかった。その日はまるで自分の心を映し出すかのように晴れていた、曇りなき晴天だ。ここまで気分が晴れたのはいつぶりだろうか。鳥のさえずり波の音真っ白な砂浜にきれいな海。私の心が急激に癒えるのを感じた。


「ははっ、仕事?知ったことかこんちきしょー!あのクソ上司いつもいつも...」


と愚痴る相手もいないのに一人愚痴をこぼす、アルコールが回ってる今だからこそできることだが。

まぁいいじゃん今日はもう私に指図するものも私を邪魔するものもいないこの瞬間私は私のことしか考えない

今日だけは私が私を全力で貫くと決めたのだ。


と数時間ずっと海を見ながら普段の鬱憤を晴らすべく一人話していたら


「隣、いいですか?」


...誰ぞ!?急に知らない人が私に話しかけてきた


「は、はいどうぞ?」


「私、桐生みやです。見たところ、同じくらいの年齢ですかね?よければ話しませんか?」


その人は桐生さんというらしい...ええい堅苦しい、みやちゃんでいこう。みやちゃんで


「私が言うのも何だけどさーどったのみやちゃんはこんな平日の昼間から」


「私、ちょっと周りとずれているとこあって、でもなんとか今まで普通の人を演じるため周りの人と合わせてたんですが疲れちゃって、はは。社会人失格ですね私。仕事サボっちゃうなんて」


と言うみやちゃんの手には私と同じように酒の類が握られていた。


(ははーん、お主も悪よのー)フフフ


「さてはお主もこの海を見ながらやけ酒でもしに来たと。」


「そうですね、今更罪悪感込み上げてきましたが。」


「気にするでないぞ、みやちゃんよ。今この瞬間だけは私たちは自由なのだ、さぁともに呑もうぞ」


私は悪酔いしてみやちゃんに絡む、いやー申し訳ねぇ酔っ払いのノリでよ、みやちゃん。


「じゃあお言葉に甘えて呑みましょうかね。」


ー数分後


「かぁーーーたまんねぇですねこれは。昼間からの酒は罪悪感あいまって最高ですわ!」


み、みやちゃん!?


「てかさー聞いてくださいよ雪さーん、うちの部下が何度も同じ間違いするんですよ、ほんっとに成長しない...」


「お、おう」


あ、あれぇ?みやちゃん!?これは目覚めさせてはならぬモンスターを目覚めさせてしまったのかもしれない...


「取引先も取引先でよー...」


やべぇやべぇよ、まさかあんなおっとり系美女がここまで酒癖悪いとは思わんて...

あっけに取られすぎて酔いが冷めたわ


「みやちゃーんそろそろ日が暮れるよ−」


そう、太陽が沈もうとしていた。自分に正直でいるのはもうすぐ終わる。


「えーなんれすかー?まだ呑み足りないんですかー?」


いや言ってねぇよ、十分足りたわ頭痛いわ


しょうがないので最寄りまでみやちゃん担いで行くか

・第三話「大切な話!?」

ー日立駅


駅についたころにはある程度みやちゃんの酔いも冷めかけているようだった。

みやちゃんに二次会(?)に誘われたが断ろうとした、いや断ってた既に。でも...


「雪さんに大切な話があるんです、代金は私が持つので。」


そこまで言われて断るほど鬼畜じゃない、行くことにした...別に食費が浮いて喜んでいるとかそ、そんなことは断じてないんだからね!?


ー飲み屋


「雪さん、単刀直入にお伝えします。私と一緒に旅をしませんか?」


「いいy...え?」


ん...?今なんと?みやちゃんよぉ


「私今の仕事やめようと思ってるんです、貯金も溜まってきたしそろそろ昔の自分の夢を叶えようと思ってて。」


ほ、ほう?でもなぁ私は。


「ごめん、みやちゃん、流石に私だって仕事あるし流石に無理かな。」


「ご心配には及びませんよ、黒柴雪さん、それがあなたの名前。ですよね?」


お、おうそうだが?どういうことだってばよ?てかそういや私名乗ったっけ?今更だが


「あなたの勤め先、株式会社KRMですよね?」


「ん???」


みやちゃんよ何故知っている?さては...さてはお主...ストーk


「私、あの会社の社長なんです。」ドヤァァァ


「え」


えええええええええええええええええええええええええ

ストーカーより驚きである、あぁオワタ勤め先の会社の社長にサボりがバレた。クビですお疲れ様でした。


「ど、どうしたんです?大丈夫ですか?雪さーん」


みやちゃん、いや。みや社長が心配そうに顔を覗いてくる。


そして私は...


「マジ!!すんませんでしたぁぁっぁぁっぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ!!!」


土下座した、動揺してたとはいえ謝罪の言葉すら社会人失格である


「そんな、大丈夫ですよ。サボりの件に関しては私も同罪ですから。にしても驚きでしたよ、会社で見たことある顔がこんなところにいるんですから。はじめって喋ったけど雪さん、面白いですよね」


「ひゃ、ひゃい、光栄です。」


「雪さん敬語やめてください、私が社長だからって理由なら今更ですよ。」


「わかりました。」


「で、本題に戻りますが私は今の仕事辞めて旅に出たいんです。お金も溜まったことですからね。」


えぇ社長の地位を捨ててまでやりたいことあるの?聞いてみよ


「みやちゃんのやりたいことってなんなの?社長の地位を捨ててまでさ」


「雪さん、人生の時間って1秒1秒が大切で尊いものだと私は思っています。その大切な時間、約27年も自分の将来のため、仕事のため、会社のために費やしてきました。でもそれは真に自分のために時間を使ってきた気はしないのです。色んな人に気遣って自分の気持ちは後回し、いつしか自分に正直になるということを忘れていました。でもこれからは自分を貫きたい、わがままに生きたい。」


おーマジかそんなことってあり得るのか...

何故って私もほぼ同じことを考えていたから、でもみやちゃんと私には決定的な違いがある、それは自分を貫くという願望を私と違って捨てなかったことだ。少しでも周りと違えば袋叩きにされるこの世の中、そのような願望を諦めないというのはすごいことだ。私は周りからの視線で諦めた。

でも今日わかった、私はやっぱり諦めたくない、私は私だ量産型人間じゃない。黒柴雪なんだ。

私には2つの選択肢がある、今まで通り働くか、みやちゃんに着いていくか。

今まで通り働くならきっとこれまでのなんの変哲のない日常が送れるだろう。でも

みやちゃんに着いていったほうが楽しい、そして自分にもっと正直に慣れそうな気がする。

ならば


「みやちゃん、まずは誘ってくれてありがとう。実は私が今日会社サボった理由がもっと自分に正直になろうと思って行動した結果なんだよね、普通の社会人目線からしたらきっと私は最低な大人なんだと思う。でも、周りに目線を気にして自分に正直になれないのは嫌だ、私も私に正直になりたい。」


「そうだったのですか、なら...」


そのあとみやちゃんが言いたいことはわかる。でも、でも...


「着いていきたい、けど。みやちゃん無条件なんて虫がよすぎるよ。」


こんな美味しい話ないだろう、けどこんな一方的に私が有利な条件みやちゃんに申し訳ない。


「ならばこちらにも利があればいいと。」


えーなんか怖いんですけどーみやちゃんなにか企んでそうな顔してる。


「じゃあ私、この旅を終えたらまた会社立てるつもりなんで右腕に成ってくれません?」


おいおい、こりゃあ一体どういうこった?まぁ...断る理由がない


「わかった、これからよろしく。みやちゃん」


「はい、よろしくお願いしますね、雪さん。」


・第四話「本当の自分を見つけるための旅」


3ヶ月前、会社をサボった結果、何故か社長。今は元だがその社長と旅に出ることになった。

私達はいろんなところを気の向くままに旅し、いつか忘れてしまった本当の自分ってやつを探し続けている。

この旅が終わったとき一体私達はどんなことをするのだろうか。楽しみだ。

今がきっと私にとって一番自分に素直になれているのではないだろうか。


「雪さーん、滝スッゴですよ!」


「ほんとだ、すごいなー川にも言ってみない?」


「いいですね!」


私達の旅はまだ始まったばかりだ。


Fin

どうだったでしょうか、まぁ拙い文章でしょうw

だけど僕が伝えたいことが伝わってたら嬉しいな。

僕も大概当たり前、常識の奴隷ですよ、他にもそう思っている人もいるんじゃないかな?

本当の自分を隠すというのは疲れるもので、逃げたくなるときもあるでしょう。そんなときは逃げられるもんなら逃げればいいんです。逃げたいけど逃げられないって?わかります。でもね人に話すとだいぶ楽になるもんですよ。僕がそうでしたから。きっと周りには頼りにできる人が一人はいるはずです。親だって友達だって最悪ペットでもいい。撫でながら話してやってください。

最後に、恥ずかしさに打ち勝つこと。これもまた自分に素直になるために必要なことなんだなって思います。話せる人いなかったら最悪僕に話してくれてもいいですから。これでも話聞くの結構うまいんですよ?w

それでは、またいつの日かお会いしましょう

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