第5話 精霊からセンパイと尊敬されるメイド
私はアン、シャーロットお嬢様は・・私の救い主です。
『貴女、一体どうしたの?』
『グスン、お父ちゃんが亡くなって・・家には血のつながっていない継母と姉弟しかいなくて・・・グスン』
家の外に追い出されている私を、幼いシャーロット様が助けてくれた。
『ねえ、お母様、私と年が近いメイドが欲しい。あの子がいい!』
『スペンサー家、次期当主として、使用人の教育も必要ね。その代り、きちんと、その子が他家に出ても恥ずかしくないように教育をしなさい』
『はい!』
だから、今度、私が助ける!
あの食事に異物が入っていた事件の後、シャーロット様は、ご飯を3日間、食べられなくなった。
私は庭師小屋の厨房で、ご飯を作った。
シャーロット様は私が作ってくれたご飯を食べてくれた。私が作って運ぶお食事は大丈夫になった。
とても、嬉しい。
シャーロット様が、成人して、この家を継ぐまでの我慢だ。
・・
「おい、シャーロット、この書類にサインをしなさい!」
「え、これは、メロディと私の養子縁組?」
「そうだ、爵位はメロディが継ぐ!お前は陰気くさい。全く誰に似たのだろうか」
「それだけは出来ません!」
バチン、ギャ、ドンドン
「旦那様、殴るのは、おやめ下さい!」
アンはシャーロットの上に覆い被さって庇った。
「ええい、メイドごと懲らしめてやる!」
その時
トントン
とドアがノックされた。
「誰だ、今取り込み中だ!」
「・・旦那様、商会から、先触れがきました」
「お、そうか、今行く」
・・・
20代前半で、黒髪で青みがかった瞳のメイドが、父親が執務室を出た後、入れ替わりで入ってきた。
「お嬢様・・それにセンパイまで・・ここにポーションがございます。お飲み下さい」
グビグビ
シャルロットとメイドの体が薄く青く光る。傷が癒えた。
「ありがとう・・」
「これ、一級品のポーションじゃない。こんな高いもの、どうしたの・・それも2本も?」
「はい、ある筋から入手しました。総領娘と忠義者のメイドが助かると思えば安いものです・・」
「「え」」
「有難う。私は・・シャーロットです。貴方のお名前は?最近来られたのかしら」
「ミヤと申します。昨日付で、行儀見習いで来ました。イセ国出身です。それと・・お嬢様、御礼はとても嬉しいのですけども・・使用人に御礼は不要ですわ・・」
(センパイって何だろう?)
・・・
「おい、そこのメイド、商会の者、来ていないじゃないか!」
「旦那様、大変申訳ございません。私の勘違いでした」ペコ
「チ・・まあ、いい。今度から気を付けろ!」
(クソ、国王陛下の紹介で来たメイドだ。スパイかもしれない。要注意だ)
☆☆☆☆翌日、シャーロットの住まい。離れ
トンカン、トンカン、トンカン
「あの~ミヤさん。何をされているのですか?」
「ミヤで結構でございます。お嬢様のお住まいの防犯を強化しようと思いまして、勝手ながら工事をしています」
ボオオオオオーーーーー
お面を被って、魔道具で火を出して、鉄を溶かして、何かを付けているのかな・・ドアを鉄製に変えている?
「そう、ミヤ、ご苦労様」
「望外な幸せでございます。さあ、学園に行く時間でございます。馬車の用意をしました」
「え、これは・・いつもと違う馬車・・いつものロバ、ドロシーは?」
「はい、ドロシーちゃんは、あそこで塩をなめています」
「そうじゃなくて、その、馬とかロバ、引く動物がいなければ、馬車は動きません・・」
「ハッ」とミヤは目を見開いた。
「失礼しました。これは魔道自動車というもので、自力で走行可能です。さあ、お乗り下さいませ。ヤマダ、お願いしますよ」
「はい、お嬢様、お乗り下さい」
ブオオオオオオオオオオン
最後までお読み頂いて有難うございました。




