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僕はうまれた〜突然の脳卒中〜  作者: こうのたかよし
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ピンと伸びた腕

足の進み具合とは比例せずなかなか進展しない左腕に僕は内心とても焦っていた。


どうしても腕を上げようとしても頭に引っ掛かり越えられない。


リハビリの合間も自主トレ中もひたすら腕を振り上げる練習をする。


その姿はまるで駄々をこねる幼子の様にも見えた。


僕のその姿を見て作業療法士さんはなんとか腕をあげれるようにリハビリ中もそれ以外の時間もいろいろな方法やアドバイスをくれた。


期待に応えたいという気持ちとなんとかしなければという気持ちが交互に入り混じり内心とても焦っていた。


そんな生活が1週間も過ぎた頃

昼食が終わりいつもお客様との話作りに見ていた時CM中に思いっきり伸びをしたら

左腕がピンと上まで伸びた!


思いがけない事態にもう1度伸びてみる。


ぎこちない動作だがもう一度間違いなく腕が頭の上まで伸び切った。


夢じゃない偶然ない!そう実感すると手すりを伝いながらナースステーションに辿り着きみんなに見せた。


口々に褒めてくれた看護師さん療法士さん達の言葉で自分は進歩したんだと納得させた。


その日の夜自主トレを終え病室に戻るとまた急に不安になった。


腕が疲れたのか頭の上にかする様に戻ってしまった。


夜勤の看護師さんが見回りの時


「この腕明日になったらまた上まで伸びるかな?」


と不安そうに聞いてみた。


答えて欲しい言葉は(大丈夫)ただその1言だった。


その看護師さんは意外にそっけ無くでも確実に僕に最高の言葉をくれた。


「今日は疲れたんやわ。きっと明日は大丈夫よ。でも河野さん1ヶ月前まで全く足動かんかったやん、だから今は動かない左手を嘆くより動く様になったその足を褒めてあげて」


僕はハッとした。


そして入院した時を思い出した。


ずっと寝たきりの自分の姿。


そうだ今は意識もはっきりしてなんとか自分の足で歩いてる。


自分は進歩したじゃないか!

そう思うと一気に不安が消え自然に眠りにつけた。



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