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僕はうまれた〜突然の脳卒中〜  作者: こうのたかよし
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それぞれの気持ち

恐らく8度目ほどの電話を切ったところでラインが既読になった。


今そとにいます。


いつもとは違ったよそよそしくて固い文章が入った。


今日は来てくれへんの?


安堵と共にラインを返すと


他の人に来てもらえば良いんじゃない?


と更にキツめのラインが届いた。


けいこさん来て!


必死になって懇願した。


なにしろ僕と外とを繋ぐ唯一の存在なのだ。


その存在を失うことは自分の中での絶望と同じだった。


なんで私なの?家が近いから?


その文章でピンと来た。


長年けいこさんの想いには気付いていたが面と向かってそれを受けた事は無かった。


けいこさんが必要けいこさんに来て欲しい!


そのラインにすぐに既読がつくとけいこさんは病室に大粒の涙を流しながらやってきた。


「ごめんねごめんね、今こんなに大変な時やのにひどいことしてしまって…もう決めたから!私があなたを必ず守るから!」


そう言うとベッドに横になったままの僕の頭を抱き上げ何度もごめんねと繰り返しながら泣いていた。


僕もホッとしたのとこれだけ強く守ってくれていたのかと思うその気持ちに胸を打たれただただ声を出して泣き続けた。


「明日からは必ず毎日くるから、だから必ず良くなるからリハビリ頑張ろね」


そう言って涙を拭くと僕の頭を優しく撫でた。


その日はあまりにも泣き疲れてけいこさんが帰ったのにも気付かないまま眠りに落ちた。

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