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下北沢440  作者: 武上渓
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下北沢4話


ー4話


タブレットの中で、矢印が経路と逆を向いている。体を回しても動かない。その内ぐるぐる回り出し、ナビを止めた。

ナビの地図を頼りに歩き出す。


電柱に、路上ライブ禁止と書かれている。どこかに禁止区域の境界線が有るんだろう。その電柱の10m先でアコギの女の子が歌っている。

2mから3mくらいの道幅の両側に古着屋や雑貨店が並んでいる。ほぼ女の子用で、オジサンの物はない。

北口から左に行ったが、逆に気付いて北口に戻る。右に向かうと、工事の誘導路になっていてT路を右に行く。こっちも似た店が並んでいる。

実は、このまま真っ直ぐ行けば良かったのだが、地図を読み違えた。

左折して、下北沢駅北口前の交差点に出た。地図で交差点を見付けて、右折する。さらに、地図の交差点を右折。路地を抜けると、黒っぽいガラス張りのビルの正面に出た。

窓の上を見ると、下北沢440の文字が有った。

まだ、17時で開場まで1時間有る。


ビルに近付くと、左に地下に降りる階段が有って、8ビートが聞こえてくる。ここが会場かと思ったが、別の名前が書いて有った。

その右奥は、スタジオの入口の階段が有る。

ビルの右側は空きスペースが有るが、トランポスペースだろうか?


もう一度、ガラス張りのカフェの入口に戻った。

春菜さんの名前と開場スタートの時間を確認した。ガラス越しに何気なく中を見た。

スタッフの女性がこっちに歩いてくる。

全身が震えた。

もう一度見た。

間違いない。

僕は開場前の扉を開けた。 

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