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下北沢440  作者: 武上渓
4/7

下北沢3話


ー3話


日曜午前11 時にホンダのFTR で家を出た。空は晴れている。これは重要だ。岐阜から東京に行くには新幹線が生命線だ。止まれば、東京まで1日では行けなくなる。天気だけじゃなく、人身事故に地震、信号の故障、事件、火事…岐阜市から東京は決して簡単に行ける場所ではない。


岐阜駅まで15分。名古屋駅まで20分。新幹線の券売機前に、12時15分。弁当を買う時間とトイレを考えて、12時37分のぞみを品川駅までで選択する。弁当もトイレも並ばなければならない。ギリギリに乗車券を買えば、焦って転ぶ事になる。構内の弁当は別格なのだ。


品川駅に到着すると、山手線で渋谷まで行く。渋谷から京王井の頭線に乗り下北沢駅に着く。

山手線の電車の中で、春菜さんが暗い服を着ていた意味が解った。みんな黒かグレーの暗色を着ている。岐阜や名古屋は明るい服で溢れている。そして、妙に疲れている。

それは、迷路のようになっている乗り換え経路だろう。増改築を繰返した温泉旅館のように、窓も無く方角も判らなくなる閉ざされた廊下を延々と歩かされる。

エスカレーターで、後ろの若者が友達に話している。

「この間来た時は逆だったな」

地元の人でさえ驚く、不定期更新マップらしい。

しかし、本当の試練は下北沢駅北口を出てからだった。タブレットのナビによるとまっすぐ9分。

着いたも同然…のはずだったのだが……。

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