<賢者の石>ですか。
必要な物を買い付け、いざ出発。
歩きながら自分のステータスを確認してみる
名前 ショウ=オウミ
種族 人間
クラス 異邦人
ん?クラスが勇者じゃなくなってる。なんで今更「異邦人」なんだ?
それに細かいステータスが見れない。
変わりに<賢者の石>がステータスバーに追加されてた。
<賢者の石>
解放率 63%
付与率 31%
解放率はまぁわかるが付与率?
この石にある技能は自分で使う事はもちろん、他人に付与する事が出来る。
それは持ち主の俺が自身の意思で相手にスキルをインストールするようなものなのだが...。
既に渡してる状態って事か?まだ会ってすらいないのに...⁇
まぁ今考えても仕方ないか。会ってから考えよう。
とりあえず今は必要な技能を習得する。
<異世界言語化 古代語言語化 魔力値限界突破>
って言っても俺が使える技能は少ない。
異世界言語化は要するに通訳技能。
古代語言語化は賢者の石の解読に使える。
魔力値限界突破は...まぁ付けとくか。
この世界では魔力は魔法を使えば使うほどに絶対量が上がる。
意識して鍛えれば限界突破を持つ俺はどこまでも魔力値を上げられる。
しかしまた鍛えなおすのか...。
いや...もしかして...。
俺は結晶剣クアッドスフィアを呼び出す。
4つのスフィアが目の前に現れ、一つの赤い輝きを放つ長剣へと姿を変える。
1周目の旅で魔女ユーリアからもらった武器。
これが何故か賢者の石の項目にあった。
というか良くみると賢者の石の項目には1周目と2周目で手に入れた技能と装備が項目としてあった。
...これってインベントリ化してるのか?
ていうか「強くてニューゲーム」状態じゃないか。
あら〜2周目じゃ気付かなかった。
なんせ賢者の石使わずにいたからなぁ。
まぁいいや。
とりあえずクアッドスフィアを<剣モード>から<防具モード>にチェンジ。
防具というか籠手と具足なんだが。
これが便利な装備で魔力を注げば防御力が上がり、意識を向ければ4つのスフィアが展開して強固なシールドを貼る事が出来る。
剣モードなら魔力次第で刀身が伸びるし、自己再生付き。
うん。これだけで充分だよね。
さて、まずはユーリアが幽閉されてる廃城を目指すか。
アンドヴァから徒歩で半日ぐらいの渓谷にある廃城。
ここに魔竜ボレアスが巣食っている。
ユーリアを幽閉し、魔力を絞り取っているらしい。
1周目の時は大分強くなってから訪れた場所だが、関係なく向かう。
アンドヴァから1番近いのがここだしね。
さて、肩慣らしから行くか。
なんせ感覚は93歳のじいさんのままだ。
というか俺って...186歳?
召喚された時は35歳のおっさん。
...もはや良くわからん。
「まぁなるようになるだろ。」
もの凄く適当な気はするが俺は廃城を目指して歩いていた。
大体一週間ペースで投稿して行く予定です。
(予定は未定)