第三十五歩依頼が完了したため、これからのフラグを立てよう(どうせ逆らえないから)
そこからは色々な政治的取引があった。
その中で僕が提示した条件はそう多くない。
一つはこれから先ネルーアとの貿易を優先的に行う事。もう一つはこないだ風呂で僕をどうこうしようとして失敗した女奴隷を僕が買い取る事。
あの日僕らはこんな事を話していた。
「それで?君はアイツらにどんな弱みを握られれている訳?」
普通に考えてこういうシチュエーションならこう言うべきだろう。
「なぜですか?」
ありゃ、疑問形で帰ってきた。
「なぜって?」
「あなたはなぜいつもあの国の味方なんですか?あの国の王女に召喚されたからですか?それともあなたはあの国に何か弱みでも握られたんですか?」
どゆこと?弱み握られる?ネルーアに?
「別にそうでもないけど?」
「なら、なぜこの国が崩壊した時に来てくれなかったんですか!救世主の癖に足元しか見ないのですか!」
この子は何を言っている?この国が崩壊?聞いたことが無いけど。
「どう言うこと?」
「あなたが遅れたせいで、魔王軍の侵攻に耐えきれず、平民まで従軍させられ、私は奴隷になる事もなかった、お父さんとお母さんが死ぬ事もなかった!」
なるほど。過去に色々ありすぎて誰かに罪を擦り付けないと正気を保てないってパターンか。
「じゃあ、君は僕にどうして欲しかったと言うんだ?僕は異世界からやって来て、右も左も分からなかった。親も、兄弟も、友も、信頼できる人も、何一つないこの世界に君らの都合で連れて来られた。それでも君らを助けようとして、できる限り早く戦えるように準備した」
少し残酷かもしれないけど、こういう人にはこれが一番効く。
ここで厳しく突き放さなければ、どこまでも堕落していくのが人間という生き物だ。
「君の境遇には同情するよ。だからこの件が終わったら、君を僕が買うよ。詳しい話はその後。話が終われば好きに生きてくれて構わない。それでどうだ?」
「今は・・・・・・それで、いい」
さて。この子がハニートラップに失敗したんだ。始末される前に城中に僕が彼女を見初めたという噂を早いとこ流さなければ。
◇
という訳で、僕はこの子ーートリーを買った。
両親がいないとなると、この子も孤児だ。保護するのが正解だろう。
さてセリス達に何て言われるかなあ。
まあ、それはおいおい考えるとして、トリーがウチの子になるのならば、店の手伝いに制服が必要になる。
この際どうせなら全部一新するのもいいな。
前は僕が手作りしていたけど、今は頼もしいツテが出来たからね。
利用できる物は利用する。
いざ、ライレル商会へゴー!
その後、僕はルリとノルデの正体を知り、ひっくり返る事となるのは、この時まだ知るよしもなかった。
新作の制作を本格的に開始したため、しばらくお休みします。投稿を再開したばかりで申し訳ありません…。今後は月一の更新に変更されます。




