第十三歩王女様にお願いされたため、答えを出そう
間違えて一度削除してしまいました!本当に申し訳ありません!
「僕が行く必要はないだろう、魔獣の大量発生くらいリーネなら余裕で殲滅できるでしょ?」
ある意味リーネは、僕らの中で最も敵に回してはいけない人物だ。
どんなに単独での力が強くても、数の暴力には敵わない。
しかしリーネの場合、力が強い者を数多く召喚できる。単純な戦闘力と数の暴力を両方兼ね備えている。
僕だって常人並みに怪我は恐れていたけど、リーネに日常的にボコボコにされているうちに、恐怖心が薄れたくらいだからね。
「そうも言ってられないのよ。魔王討伐時は、魔王を倒すという大義名分があったけど、それが無くなった今、無闇に使えば周辺各国に危険視されかねない。最悪国交を絶たれる可能性の国も出てくるのよ」
「でもそれは各国も同じはずでしょ」
今この国──ネルーアにいる元勇者パーティーメンバーは、召喚士、騎士、勇者の三人だ。
残りの九人は、各国に散り散りになっている。
元々世界各国から集めた精鋭部隊だったため、皆故郷に戻っている。
「問題はそこなのよ。他の国には一人、多くて二人いるのに対してネルーアには三人。いない国もいる。しかもあなたという最終兵器がある以上、危険視されても文句は言えないわ」
僕が問題の元凶?
「世界を救ったのに、安住の地すらもらえないってひどいね」
半ば八つ当たりで愚痴る。命懸けとまではいかなくとも、貸しは作った。
「それは......」
表情筋が硬いリーネが目に見える程申し訳無さそうにうつむいた。
「まあ、そう気にするな。それで、依頼というのは?」
確かに腹が立たないと言えば嘘になるけど、リーネには何の罪も無い。
むしろネルーアで生活するための条件を揃えてくれたのは、他でもない
リーネとゴルディエルだから。
「あなたには、私の護衛を務めてほしいの」
「護衛?」
僕が?リーネの?
か弱い女の子に抱いていい印象じゃないのは重々承知しているが、リーネ、下手したら僕より強い可能性だってあるぞ。
「そうよ」
「ウィル君じゃダメなのか?」
「彼には、訳あってネルーアに残ってもらう必要があるのよ」
「その訳って?」
「......ごめんなさい。今は、まだ話せないわ」
リーネは僕を信用していない訳ではない。それは疑いようの無い事実である。
それでも僕に話さないというのなら、僕の答えは自ずと決まってくる。
「分かった。引き受けよう」
「「!?」」
セリスとティフが「何ですってー!?」と言わんばかりに表情を驚愕の色に染める。
『ねぇ、ティフちゃん、これってまずいんじゃ?』
『決めつけは良くないよセリスちゃん、まだマスターが誘惑されたと決まった訳ではないし、マスターも言っていたでしょう『自分は王女様に好かれていない』って』
『世界一の騎士よりもいんちょーを護衛に雇いたいって言ってるんだよ?それにいんちょーの唐変木ぶりはティフちゃんも良く知っているでしょ?』
何やら二人して後ろ向いてひそひそ話をしているが、全く聞こえない。
たまにさ行の音が聞き取れるが、解読は不可能だ。
まあ、お年頃の女の子だし、そう言う事もあるんだよね。これが僕の悪口だったら、半年は立ち直れない。
「助かるわ」
普通なら、ここで「いいの?」とか言う所だろうけど、僕らの場合それは存在しない。
何せリーネは僕がこの世界に来て初めて会った人間だから。
「だけど、一つ条件をつけさせてもらうよ?」
「何かしら?出来る範囲なら何でもするわ」
「なぁに、簡単な事だよ」




