キャラクター設定画、挿絵が出来るまで 挿絵あり
ここでは、キャラクター設定イラストや、挿絵が出来るまでの過程を掲載していきます。
注意:掲載している全てのイラストを描いて下さったのは「マコト絵師」となっております。しまもんはイラストを描けません。
・白い少女
髪と瞳は銀色で、肌や服は基本的に白となっています。
・右腕裂傷
この部分はなるべく目立つように描いていただきました。
・普段着1
見るからにSFちっくなデザインではなく、現代でも通じる普段着をイメージして描いていただきました。
基本的に、白い少女は半袖で生活しています。
それは、右腕にある裂傷を周囲に見せつけるためです。
彼女にとってこの裂傷は誇りであり、宝物でもあるのです。
簡単に言うなら、彼女は周囲に自分の宝物を見せびらかしているわけです。
・普段着2
料理をする時の格好なので、長い髪を後ろで緩く縛った状態です。
室内着なので、履いているのは普通のスリッパです。
・軍服
白い少女は普段はスカートを履いているので、戦闘時はズボンを履かせることで差別化を意識しました。
宇宙での戦闘時に着る軍服ですが、SFっぽい宇宙服ではなく海軍の制服をモデルにした布の服です。
これには理由があり、末期の旧地球軍は敵無し状態であった為、戦闘で宇宙戦艦が沈むような事は起こりませんでした。
そこで、「動きにくい宇宙服よりも動きやすい布の服を制服として採用していた」という設定です。
つまり、この制服は旧地球軍の力の象徴であり、ある意味で慢心でもあったというわけです。
では次に、「黒い少女」の設定画を掲載します。
・黒い少女
全体的に黒い感じで描いていただきました。
ケモナーレベル3の少女となっています。
・普段着1
この普段着ではマントの中がよく見えなかったため、前を開いたイラストに変更して頂きました。
それが普段着2となります。
・普段着2
基本的に、どの時代、どの文明圏でも普段着は簡素化される傾向にあるので、それほどファンタジーチックなデザインではなく、現代でもある程度通用するようなデザインにしていただきました。
次に、挿絵が出来るまでの過程を掲載します。
・挿絵1
挿絵1では最初にラフが4枚送られてきました。
以下にラフを掲載します
最終的に、ラフ1の構図に決定しました。
絵師さんに理由を説明したDMの一部をコピペします。
「・背景にキッチンがあるので、少女がどこにいるのか一見して分かる
・更に食事をするテーブルもあるので、少女の日常が垣間見えてうれしい
・少女の動作が少なく、彼女が何をしているのかも理解しやすい
・何よりも少女が料理をワクワクしながら作っている姿を見られるので、読者が理解しやすい」
その後、挿絵1の線画、陰影イラストが送られてきました。
線画
陰影イラスト
そして色付きのイラストが送られてきます。
このイラストを見て、水道にハンドルが無いことに気が付いたのでハンドルを追加して頂きました。
このイラストを元に、完成を目指すことになります。
そして最初に送られてきたイラストがこちらです。
殆ど完成ですが、ここからの修正が困難な道のりとなりました。
最近は通学通勤時にスマホで作品を読む読者さんが増えています。
このイラストの場合、背景にあるテーブルやティーセット、更にはカーテンが壁と同化してしまい、見えにくいのでは無いかと感じました。
そこで自分は、「背景に影をつけて欲しい」とお願いします。
その結果、送られてきたのがこちらのイラストになります。
前回よりも影が強調されていますが、実際に朝や昼間にスマホを使って明るい場所で確認したところ、まだ若干見えにくいと感じました。
そして更に影を強調して頂いたのが、こちらのイラストになります。
前回同様、周囲が明るい状況下でスマホを使って確認したのですが、はっきりと背景が分かりました。
これで、挿絵1の完成となります。
・挿絵2
挿絵2ではラフとラフの補足が送られてきました。
以下にイラストを掲載します。
今回のラフは一種類でしたが、場面を的確に表現していたので特に変更もなく、このラフを元に進めることになりました。
その後、ラフを元に送られてきたイラストが以下の通りです。
服の破れ具合や少女の表情も素晴らしく、特に変更して欲しい部分もなかったので作業を進めていただきました。
そして最終的に送られてきたイラストがこちらです。
基本的な構図はラフのままで素晴らしかったのですが、少女の足元に広がる血だまりが赤黒いというよりも黒く見えるように感じました。
実際、朝と昼にスマホで確認すると、やはりイラスト下部がよく見えなかったので、血だまり部分の彩度を上げていただくことしました。
そして送られてきたイラストがこちらです。
彩度を上げることにより、イラスト下部がよく見えるようになりました。
それによって、血だまりに浸かる少女の足も見えるようになり、読者の皆様にも分かりやすいイラストになったと思います。
そして、このイラストを元に作業を進めていただき、完成したイラストがこちらになります。
これで、挿絵2が完成しました。
・挿絵3
最初に送られてきたラフと補足がこちらになります。
補足にも書かれていますが、挿絵1ではテーブルに背を向けるタイプのキッチンでしたが、挿絵3ではアイランドキッチンに変わっています。
これは白い少女の生活スタイルが変わったことによるものです。
それまでは一人暮らしをしていた白い少女ですが、黒い少女が遊びに来るようになり、他人を意識したキッチンに作り替えた・・・という設定です。
更に、テーブルの形状も変更して頂くことになりました。
もし挿絵1にある様なテーブルを使った場合、テーブルの下で足を絡める様子が見えにくくなってしまいます。
そこで、テーブルをガラステーブルに変更して頂きました。
そして送られてきたラフがこちらです。
基本的な構図はこれで良いのですが、アイランドキッチンが高すぎるので少しだけ低くして頂きました。
そして陰影を付けていただいたイラストがこちらです。
特に問題もなかったため、このまま進めていただきました。
そして完成した挿絵3がこちらになります。
これによって、全ての挿絵が完成しました。
・最後に
マコト絵師に挿絵を依頼してから完成するまで、大体一か月ほどかかりました。
自分は他人にイラストの依頼をするのは初めてで、マコト絵師も依頼を受けるのは初めてでした。
二人で手探りしながらイラストを完成させるのは、久しぶりにワクワクする経験でした。
確かに、挿絵を依頼するのは大変な部分もあります。
しかし、困難な事がある以上に楽しい事があるのも事実です。
今までは見るだけだったイラストも、
(自身の作品の挿絵になるかも)
と考えながら見てみると新鮮な気持ちになります。
もし、この作品を読んで
「私の作品にも挿絵を入れてみたい!」
と考えて頂けたのなら幸いです。
最後になりましたが、自分が考えていた以上の素晴らしいイラストを描いて下さったマコト絵師に感謝の言葉を述べたいと思います。
本当にありがとうございました。
追記:2020年3月14日19時41分
より詳しい金額、依頼方法等の内容に関しまして、自著「小説に挿絵を入れるまでの体験談」をご覧ください