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〜プロローグ〜
―その昔、一つの災厄がこの世界を襲った
野を駆け、幾多の街を飲み込んでもそれは、とまる事がなかった
いつの日にか、もっと恐ろしいものが彼らを襲った
それは、動物とかけ離れた残虐で、獰猛で醜い姿をした生き物だった
人々が恐怖と絶望の淵に立たされたとき、彼らの中から立ち上がる若者がいた
若者は、片手に一振りの剣を
そして精霊達と、一匹の竜を共にし、その身をもって災厄を鎮めた
残った生き物達が逃げ出そうとしたとき、光が彼らの行く手を阻んだ
それは、この世界の女神 レヴィナス が放った光だった
女神は、一つの宝石を使って、彼らを地中深くに封じ込めたという