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平凡が目標です  作者: 黒猫姫にゃお
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痛いんですよ!

矛盾を訂正しました。


……。

ぬーん。と音が出るような感じでただいま私、花奈ちゃんは微妙な顔をしています。


だって。


心配で急いで私を保健室に連れていきたいから、小走りになってくれているのはわかるのですが……。

その。

小走りだから揺れる揺れる。

痛い痛い。

響く響く。

手首が痛いよ!!

早く着いて保健室に!痛い痛い痛い痛い。


「先生!」

「はい~」

お、どうやら保健室についたようですな。もう痛過ぎて意識が遠のいています。


ズキリ

「ふぉ!?」

痛いです。すっごく痛かったです!

慌てて手首を見ると、白衣を着た女の人が私の手首を握っていた。

「痛かったかしら?」

「痛い痛い痛い痛い!」

手首も足も診察してもらい、骨折だと思うけど、心配だからとりあえず病院に行こうという結果になりました。


……それだったら普通に誰かにケータイを借りて、お母様かお父様に連絡してさっきの場所で待っていた方が早かった気が。

なぜこんな保健室は病院との仲介のような感じ何でしょうか。わからない。


それにしても。

わぁい。久しぶりの病院だぁ。いいよね病院って!大好きですよ病院!


保健室の先生がお家に連絡してくれたようで、私はただいまお迎え待ちです。


……あれ?日傘がない。ウソでしょう!?あれは私のお気に入りなのに。うぅ、ショックだ。


「花奈ちゃん!」

「大丈夫!?」


「お母様、お父様!」

保健室の扉を壊す勢いで開けたお母様とお父様。その後ろには朝霞さんもいる。

「病院に行こう」

「はい」


さぁ!病院へレッツゴーですよ!!

私のマイホーム病院!


いいですよね病院。

あの消毒液の匂い。

医師の人たちは白い清潔をイメージさせる白衣。

にこにこと優しい人たち。

私は病院が大好きです。


「骨折ですね」

診断されました。ですよねぇ。

骨折だと思ってたんですよ。ギプスをつけてもらい(ギプス付けてもらう時が今までで一番痛かった!)全治8週間ほど。

安静にして下さいねとお医者さんににこにこ言われました。足首は捻挫だそうです。……え?まじすか。8週間って……二ヶ月!?


そして。


「危ないから治るまでは学校を休もう」

「それまでには学園にボディーガードを入れる様にするからね?」

学校に行けなくなりました。

入学式の日に骨折。そしてしばらく休みの私。


……クラスの人たちから敬遠されませんかね?

お友達欲しいですよ!いや、やっぱりお友達って必要じゃないですか。

憧れのお友達!


それにしても、私の荷物とお気に入りの日傘……。

と思っていたら、次の日には荷物、そしてお気に入りの日傘が部屋に届きました。

なんか誰かが届けてくれたらそうです。ありがたや。

今度お礼の品をお送りしましょう。

何がいいかな?


……海老食べたいな。

海老でいいかな。


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