あけましておめでとう。
遅れましたが、あけましておめでとうございます。今年も頑張って投稿していきます。よろしくお願いします。
「あけましておめでとう。今年もよろしく」
ふっと、視線を感じて目を開けると、待っていたかのように言われたその言葉。
「ん?」
「あけましておめでとう」
ちらり、と枕元にある時計を見る。
うん、12月31日の夜9時。
「まだ今年は終わってないよ?」
なぜに。
「だって、12時なんて。起きていたらいけない時間だよ」
なるほど。でも、私は先生に一番に挨拶したいな……。
「先生……」
「唯ちゃん、じゃぁ、またあとで」
ひらひらと手を振って先生は病室を出ていく。
あとで?
あとでって、いつ?
考えているうちに、もう11時30分。先生は来なかった。
忙しくなって来られなくなったのかな……。
寝よう。
布団をかぶって、目を閉じる。
明日はなにしようかな。
ガラリ
「唯ちゃ、え、寝てるの?」
扉が開く音と共に、先生の驚いた声が聞こえた。
「起きてるよ」
起き上がりながら答える。暗闇に慣れた目が、先生を難なく見つける。
逆に先生はまだ目が暗闇に慣れてないようで、私と目が合わない。ちょっと悲しい。
私の側に立った先生は、私の髪を一束、先生の唇に持っていった。
髪にキス。
先生が、私との関係が先生と患者から、彼女と彼氏になった日に先生が決めた。
なんでも、私と10歳も離れているから、ちょっとロリコンだと思われるのがイヤだそうで、唇へのキスはしてくれない。手も出してくれない。
少し、いやかなり、私の魅力がないみたいで悲しい。
でも、先生からの髪にキスされるのも、何故か好きだからなにも文句が言えない。
「あ、あけましておめでとう。今年もよろしく、彼女さん」
「あけましておめでとう。こちらこそ今年もよろしく、彼氏さん」




