優秀な方々ですから。
大変です。
迷子になりました。
って展開があったらよかったかもしれませんが。私にはSPさんたちがいます。
「SPさん」
「はい」
呼んだらすぐに姿を見せてくれる優秀な方々。
「執務室わかりますか?」
「こちらです」
迷子になんて、なりようがありません。
と、言うか、お母様はどこへ行ったんだ?
まぁ、SPさんがいるからいっか。
さて。
なんか大きい扉の前に連れてってもらいました。ここが執務室なんですね。
……なんか、扉の外からもわかる黒ーいオーラ。
お父様激おこですか。仕方ない!
「お父様」
ノックはあえてしません。外から大きすぎない声で呼びかける。
ガタガタバササッ
「花奈ちゃん……っ!」
部屋の中でなにかすごい物音がしたあと、勢いよくお父様が部屋から飛び出してきました。
……なにかさっき蹴散らして撒き散らしませんでしたか?
抱きしめようとするお父様を躱し、部屋の中を見る。
そこには散乱した書類が。
あらら。
「お父様」
「なんだい?」
にっこりと。
「お仕事してください」
お父様を部屋に押し込む。私と一緒にいたい、と言うので、執務室のソファで本読んでます。お父様に飽きたら帰りますって言ったら、すごいスピードで仕事をやってます。
これぞ花奈ちゃんパワー!!




