表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/145

うじむし74

ちょい短めです




 早速瞬殺した尾長豹をいただきましょう。


 もむもむと実食。

 うーん、微妙。血の味が濃すぎ。これなら2階層の鳥の方が美味しかったな。

 まぁ、毒キノコやゴブリンに比べれば美味しいけど。


 フッ、私も贅沢になったものよ。人間、一度贅沢を覚えるとなかなか元の暮らしには戻れないものね。


『この階層はどうやら動物型のモンスターが多いようです』


 システムさんからの御報告。

 動物型のモンスターね、把握しました。


 尾長豹みたいに突っ込んでくるだけならチョロいんだけど、きっとそうもいかないよね。


『学園迷宮は訓練用ダンジョンですので、各階ごとにテーマが決まっております。1階層は雰囲気に慣れること、2階層は基礎知識を試す、3階層はマッピングの重要性を知る、などですね』


 ほへー、じゃあ此所もテーマが決まってるんだね。っていうか、私そのテーマ全部無視してるんだね。

 基礎知識なんかそもそも無いし、生まれが2階層だし。マッピングなんかシステムさんが全部やってくれてるもんね、現在進行形で。


『私の手助けは瑠璃様の能力の一つです。不正はありません』


 あぁん、流石システムさん、そこに痺れる愛があるゥ!

 よし、不正は無かった、いいね?


『4階層のマップも既に把握していますが、どうされますか?』


 4階層に落ちて半日も経ってないのに! システムさん流石過ぎる!

 え、こんなチートじみて楽勝でいいんだろうか?

 不正ではないとはいえ、なんというか、こう、自分でゲームクリア出来るのに物臭して攻略本を開くみたいな……。

 いいのぉ? 本当にいいのぉ?


『申し訳ありません、瑠璃様はご自身でマッピングをしたかったということですね』


 いやいやいや、システムさんが謝ることなんて無いから!

 私がちょっとシステムさんに頼りすぎて、情けないかなぁって……。

 マッピングだって私がお願いしないでも、思いを汲んでやってくれるから、凄いなぁって思うのよ。


 尾長豹を食べるのを一旦止めて、虚空を見つめる。

 そこにシステムさんの姿が見えるかのように。


 コスプレイヤー達の所為でシステムさんとの繋がりが切れちゃった時、私は慌てるばっかりで最善策を打てなかった。魔法の構築だっていつもより遅かったように思えるし、ダメージの管理も出来ていなかった。


 だから、今の私はシステムさん有りきなんだなぁって。

 頼る人がいて嬉しい反面、情けなくも感じるの。

 だって、声だけの関係とはいえ、システムさんが好きだから。

 好きだから頼りっぱなしは嫌なんだよ。


『確認する度に驚かされます。システムにここまでの想いを抱いていただける方が居る、ということに』


 渋いオジサマボイスが好み直球ドストライクというのもあるんだけどね。何より、私に為にしてくれたことが沢山有って、それが嬉しいんだ。


『その想いこそ、私が瑠璃様の力になる理由です。ご自分に恥じる所など何一つありませんよ』


 そう、なのかな……。

 私はシステムさん好き、それだけでいいのかな?


『とはいえ、あの異物達と戦闘になることが今後無いとは言えません。私のサポート無しで戦闘を行うことに慣れた方が良いのは事前に事実ですね』


 あ、そこはしっかりするんだね。そうだよね。

 私も誰かの好意に甘えておんぶに抱っこの関係は嫌だし。

 好き、それだけでいい?

 アホかと。バカかと。


 氷塊を横っ面にシューーーッ!

 ダラッシャァアア!

 目を覚ませ! 痛ェ! 目が覚めた!


 何を血迷っていたんだ白氏瑠璃、恋に恋する頭花畑乙女じゃあるまいし。乙女ゲームの名を騙った格闘ゲームに青春を費やすような誇りある女オタク。喪女だぞ私は。

 むしろ私がシステムさんを守る。えぇそりゃもう勇ましく守ってやります。


 中断していた食事を再開。血腥いとか平和ボケしたことは言ってられん。食う! 食うのだ! これぞ肉食系女子! I NEED POWER !


『確認する度に驚かされます……。その切り替えの早さに』


 フッ、褒めたって何も出ないわよ。


 おっと、体にもぞりとした違和感。『過食成長』が発動したようだ。

 自分の体積以上に食べるとその分大きくなるスキルだけど、これ、どこまで大きくなるんだろ?

 今ですら回避が殆んど不可能なくらい大きくて鈍重なのに、これ以上大きくなると背後の警戒さえ覚束なくなっちゃうな。


『『過食成長』を任意でオンオフ出来るように調整致しますか?』


 オンオフ! そういうのもあるのか!

 システムさんに頼りきりは良くないと思ったばかりだけど、これはシステムさんの領分だね。

 私が出来ることは私で。システムさんしか出来ないことはシステムさんにお願いする。

 適材適所、役割分担、コレデヨイ。


 けど、システムさんって前からスキルの改造なんて出来たっけ? 今初めて聞いたと思うんだけど。


『お互いの信頼が深まった結果、可能となりました』


 あん、また私たち愛が深まったのね!

 ならば否は無いです。やっちゃって下さい。


『では『過食成長』をオフにしておきますね。また有効化したいときにはお知らせ下さい』


 システムさんが『過食成長』をストップしてくれたので、これで体重増加を気にせず今まで以上に食べられるね!


『食事による脂肪の増加は『過食成長』の効果に含まれませんよ』


 グッハァ!!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ