表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/145

うじむし43



 森の中に違和感丸だしで存在する階段を下ると、そこは地下世界でした。


 青白く光る鍾乳石がロマンティック。

 光っているのは鍾乳石だけじゃなくて、二階層目の森の木々よりも巨大なキノコみたいなのが緑だったり、ピンクっぽかったりする燐光を放っていた。


 システムさんは洞窟って言ったけど、これは違うよ、大空洞って感じだよ。

 天井なんかめっちゃ高いし。階段下るのに凄く時間かかったわ。


 こっちが一生懸命えっちらおっちら階段を下ってるっていうのに、コウモリの羽の生えたひるみたいなのが群れで襲って来たのにはビビった。


 せめて降りてからにしろよ! と叫びたかった。

 発声出来ないんだけどね。


 コウモリヒル(仮称)は私に向かって何度も突撃してきた。

 私、体が大きくなっちゃってるし、動きも遅いから回避が出来ないのよね。

 ヒル達からしたら鴨がネギ背負って来た感じ。御馳走が自分から食べられに来てるように見えたんだろうなぁ。


 まぁ、味は悪くなかったよ。ゴブリンに比べたらね。


 ヒルを食べたことによるスキル獲得は、残念ながら無かった。

 きっと『吸血』だったんだろうな、と勝手に思っています。


 三階層に降り立った私のステータスは、今、こんな感じ。




《ステータス》


名前:白氏 瑠璃

レベル 8

種族:ミュータントマゴット


HP:200/200+80

MP:2400/2400+120

SP:230/230+80


攻撃力:93+50

防御力:170+80

素早さ:74+10


スキル

N:『タフネス』『嗅覚』『吸血』

R:『腐食性血』『腐食耐性』『過食成長』『感知』

  『念話』『狙撃』『丸飲み』

HR:『魔術知識』『言語理解』『欲望喚起』

  『氷寒魔法』『経験則』



称号

『システムと相思相愛』『共食い』『神肉食』



カルマ値:50




 『経験則』の効果で、全てのステータスに上昇補正が付きました!

 コツコツと頑張った甲斐があったね。

 私がやったこと、スナイプしてもぐもぐってことだけだけど。


 出来る限り何でも食べるようにしているし、そろそろ『暴食』なり『悪食』なりの魔王っぽいスキルが付かないものかな?


 魔術大全には魔法についてしか載ってないから、次はスキル大全なんかがあれば欲しい所だね。

 いっそのことEXRにあるという『完全攻略読本パーフェクトガイドブック』とやらを目指してみるのも悪くはないんじゃないかと思う。

 少なくともURの『公式攻略本オフィシャルガイドブック』よりかは信頼できるだろうし。


 取ろうと思っても、圧倒的にポイントが足りないんだけど。


『現在のポイントは22000ポイントです。ご使用なさいますか?』


 いや、まだ使わない。

 『経験則』で欲しいスキルを狙える以上、ポイントの利用は控えたい。必要なときがきっと来ると思うから。


 まずは三階層で出来ることと、倒せるモンスターを探していこう。

 『感知』でどんなモンスターがいるか分かればいいんだけどな。

 流石に種類までは分からない。次いでに言うなら、相手の強さとかスキルも分かりません。

 本当に『感知』するだけ。

 『感知』さんの今後の成長に期待です。

 それでも、何処にモンスターらしきものが居るのか分かるだけでも、凄く効果的なんだけどね。

 『狙撃』との相性はバッチリ。


 もぞもぞと這い回りながら、地底探検。


 この大きいキノコみたいなの、食べられないかな?

 多少の毒なら『腐蝕耐性』で防げると思うんだけど……。

 多少じゃなかったらヤバイよね。

 これが食用になるんだったら、地底の食料事情は解決するんだけどなぁ。

 システムさん、情報の開示はお願いできるかしら?


『これは大王七色ダイオウナナイロ光茸ヒカリダケと呼ばれる超大型の菌類です。傷つけた場所から魔力性の猛毒を噴出する特性があり、当然、食用ではありません』


 へぇ、魔力性の毒なんて始めて聞いた。

 要は魔法ってことなの?

 そしてやっぱりキノコは食べられないか。そう簡単にはいかないよね、やっぱり。


『固有魔法、と称した方が良いかもしれませんね。魔物の中にはその種族独特の魔法を持つものも多いのです』


 固有魔法! 響きが良い!

 『経験則』で覚えられないかな?


『既に体液が腐食性の毒と化している瑠璃様であれば、似たようなことは出来ますよ』


 あ、そっか。

 じゃあキノコの固有魔法はいらないね。


 でもちょっと待って、傷つけた場所から毒を出す魔法ってことは、キノコそのものには毒は無いの?


『そうですね。魔法で毒を出していますから、キノコ自体は無毒ですね』


 じゃあ傷口を凍らせちゃえばキノコ食べられそうじゃない?

 さすがに凍った場所からは毒は出せないでしょ。


『……恐らく、その通りです』


 よっしゃ! 私の食料の安定供給の為にも、チャレンジしてみよう!

 キノコさんは犠牲になるのだ。食欲の犠牲にな……。


 『氷寒魔法』の寒波でキノコの一部を凍らせつつ、氷の塊を『狙撃』でぶつけ、砕く。

 内部まで凍り付いたキノコの一部は、剥がれるようにしてぼろりと落ちた。


 予想した通り、毒は漏れてこない。

 ふふふ、勝ったな。

 ビルのように巨大なキノコを食用に出来れば、私に恐いものはない。

 地下世界にはこのキノコが大量に生えているから、飢えることは無くなった。

 これで探索し放題だ!


 だけどやっぱり現実は甘くない。

 早速凍り落ちたキノコにかぶりつく私だったが、その瞬間、口の中で発生した焼け付くような痛みに飛び跳ねた。


 ――――…………ッ!?


 何? 何!?

 何事!?


 火傷のような痛みが口の中に広がっていく。

 いや、これ本当に焼けてる! 焼けて溶けてる!


 堪らずに口の中のものを吐き出せば、凍った筈のキノコの欠片から、青黒い液体がぶじゅぶじゅと吹き出していた。


 私の体温で氷が溶け、キノコの欠片が傷口を認識した、っていうこと?


 おぇえ、最悪。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ