凍結結界
始まりは、私が拒絶をおこしたせい。
だけどまさか。千年も続く呪いになろうとは思わなかった。
祈り。
拒絶発動。
私がいくら祈っても、それは綺麗な祈ではない。
拒絶、発動。
自己完結する世界。
私の祈りはただ、私のためだけに使われる。
誰、か。
綺麗な球体。
私を閉じこめる、私が作る透明な、
凍結、結界。
それは。
私が死んだら自然消滅するものと、思ってた。
けれど無意識に自然に発動していたそれは
無完全拒絶。
千年も続く、呪いになった。
私が、ではなく。
結界自体が拒絶する。
本人よりも、それそのものの意志を優先。
生命で、あるかのように。
ヒト、アラザル。
むしろ、人よりも高いイシ。高いチシキ。
さて。
それを生み出したヒトは、それよりも優るのか、否か。
手を伸ばせば一瞬だけ、手のひらに触れる。
私が作った透明な結界。
これができてから、私に触れる人はいなくなった。
まぁ、どっちにしろ、人間なんて嫌いだから問題がないように思われたけれども。