新武装そして休息(クールダウン)
俺のアンカーはヘリに刺さったようで乗り込んだ時、かなり不安定になっていた。
「やっぱりヘリで回収するもんじゃないね。 別の撤収方法考えとくよ。」
と博士はいい、 そのままパソコンのキーボードを叩き始める。
しばらくヘリの中はキーボードを叩く音と戦闘員のうめき声しか聞こえなかった。 しばらくするとドアが開く。 博士はキーボードを叩くことを辞め、扉から外に出る。 俺もそれに付いていく。 博士は俺が目覚めた部屋に入ると、机に向かい、しばらくキーボードを叩いていた。 しばらくすると博士は立ち上がり、叫んだ。
「出来たあああああ!」
さっきまでとは全然違う大きな声を上げる。 反射的に耳をふさぎたくなるような大声で。
「一体何を作ったんだ? 博士。」
俺は気になって聞いてみる。 しかし博士は笑いながらこう言った。
「出来てからのお楽しみだよ。 君の為になるものだから楽しみにしといてよ。 あとウォッチを貸して。 さっきの戦闘中に完成した武器 インストールするから。」
ウォッチの中に武器のデータをインストールすると使用できるようになる。 と昔誰かに聞いたような気がする。 しかし闇雲にインストールするとすぐに保存領域がいっぱいになるらしい。 だから良い武器をいかに少ない容量でダウンロード出来るようにするか が技術部の腕の見せ所らしい。
博士はそんな作業を鼻歌交じりにやっている。 正直知識だけあるせいかみていて不安になる。
また少しの間待っていると博士は今度は叫ばずに伸びをしながらつぶやく。
「やっと終わったー。 正直元々戦闘員用に作った武器だけど使いこなせるよね?」
博士は挑戦的な顔で俺の方を見る。
「勿論。 やってやるさ。 その代わりもっと強力なヤツもたのむぜ?」
「戦闘員用とはいえ、今回のも強力な奴だよ? その言葉後悔させてあげるよ。 まあその前に今日はゆっくり休みな。 ここの向かいの部屋だから。」
そう言って博士はウォッチとカードキーを投げる。
「別にウォッチでも開けられるけどカードキー使いたかったらそっち使って。」
「りょ~かい」
俺は部屋から出て向かいの部屋へ歩く。 そしてカードキーを当てるところにウォッチを当て、扉が開いたことを確認すると部屋に入る。 部屋の中はクローゼットがひとつとベッド そしてテレビが置いてあるだけの殺風景な部屋だった
俺はそのままベッドに飛び込み、眠りに着いた。
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