英雄(ヒーロー)復活
「変身っ!」
俺は叫びと共に突き出していた右腕を後ろに回し、左手を相手を殴るように突き出す。
ウォッチから光があふれ出し、俺の周りを包む。 プレデターの戦闘員が危険を感じ俺に攻撃を仕掛けるがもう遅い。 戦闘員が殴りかかったとき、すでに変身を終えていた。
現役時代は企業の支援があったからあった装甲も、武器も、今はない あるのは戦闘補助のAIとほんの少しの強化が施された己の肉体のみ。 俺は黒い全身タイツのようなスーツを身にまといながら叫んだ
「正義のヒーロー ただいま参上! なんてね」
名乗りと同時に重心を下げ、戦闘員に突っ込む。 戦闘員は大口を開けて俺を喰らおうとする。
俺はそいつの横に回りこみ右ストレートを喰らわせ、戦闘員を吹っ飛ばす。
「お前らの行動なんて予想済みなんだよ!」
こっちに気がついたようで襲ってきたもう一体のほうに殴りかかりながら吠える
「おるぁ!」
もう一体も壁に埋め込む
「警報 後方より敵」
AIの声が響く あわてて後ろを振り返ると先ほど埋め込んだ戦闘員がこっちへ向かって走ってくる
今度は口をあけず俺に拳を向ける
「おるぁ!」
俺は両手を使い戦闘員と組み合う
「警報 後方より敵」
「嘘だろ!?」
叫ぶと同時に後頭部に痛みが走った
それが俺の最期の記憶だった