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追放された悪役令嬢は、辺境の村で美食の楽園を創り、やがて王国の胃袋を掴むことになる  作者: 緋村ルナ


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番外編2:笑顔溢れるルミエール食の祭典。新たな美食の誕生!

「いらっしゃいませー! ルミエール食の祭典へようこそ!」

 ルミエール村には、年に一度、盛大な「食の祭典」が開催されるようになった。村が豊かになって数年。この祭典は、エリアーナの働きかけで始まり、今や王国中から多くの人々が訪れる、一大イベントとなっていた。


 祭りの会場は、村の中央広場から、エリアーナの広大な畑、そして「エリアーナの台所」の周りまで、至る所に屋台が立ち並び、賑やかな音楽が流れ、美味しい匂いが充満している。

「エリアーナ先生! この『ふわふわパンケーキ』、どうやって作ったんですか?!」

 子供たちが、エリアーナの屋台に群がって尋ねる。エリアーナは笑顔で、パンケーキの作り方を教える。彼女が考案した、新種の甘い小麦と、豊かな牛乳を使ったパンケーキは、子供たちに大人気だった。

 ミリア婆さんは、薬草を使った特製スープの屋台を出し、カインは村の治安維持と、観光客の誘導に奔走している。村人たちは皆、自慢の作物や加工品を持ち寄り、笑顔で客を迎えていた。


 今年の祭典の目玉は、エリアーナが数年かけて開発した新たな品種の作物、『虹色トマト』だった。

「皆様、ご覧ください! こちらが、私が長い年月をかけて育て上げた、虹色トマトでございます!」

 エリアーナが、輝くような赤、黄、緑、紫のトマトを掲げると、歓声が上がった。

「これは、サラダに最適です。甘みが強く、ほんのりとした酸味が特徴で、見た目も鮮やかでしょう?」

 人々は興味津々に試食し、その美味しさに舌鼓を打った。

 祭典では、他にもエリアーナが子供たちに料理を教えるコーナーが設けられていた。小さな手で野菜を切り、目を輝かせながら料理をする子供たちの姿は、エリアーナにとって何よりの喜びだった。


「エリアーナ、今年は去年の倍以上の客が来ているぞ」

 カインが、少し照れたようにエリアーナの隣に立つ。彼の瞳には、エリアーナへの変わらぬ愛情と、誇らしげな輝きがあった。

「これも、カイン様と皆のおかげですわ。ルミエール村が、本当に豊かになった証ですね」

 エリアーナは、カインの手をそっと握った。

 この村には、もう貧しさはない。争いもない。あるのは、美味しい食と、人々の笑顔と、そして確かな絆だけだ。

 太陽が傾き始め、オレンジ色に染まる空の下、ルミエール村の「食の祭典」は最高潮の盛り上がりを見せていた。

 エリアーナは、この村の豊かさを、そして「食」がもたらす幸福を、心ゆくまで享受していた。この穏やかで、満ち足りた日常こそが、エリアーナが追い求めた、本当の楽園なのだ。

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