表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

1話 つまらない生活

教室に聞き慣れたチャイムが鳴り響く…

ホームルーム始めるぞー席に着け!と担任先生の声が聞こえてきた。

佐野隼斗17歳。もうこの高校に通って3年目だ。毎日つまらない日々が過ぎていくだけだ。こんな日常に意味なんてあるのだろうか。


起立、令、ありがとうございました。

気ををつけて帰れよー


ぼーと しているうちにホームルームが終わった。

授業が終わったのは嬉しいけれど、家にも帰りたくない。家に帰ってもロクな事がない…


佐野ー、 放課後時間あるか?


帰ろうとしたら担任の先生に呼ばれた。

進路の事で話があるから職員室に来てくれ。


だるいなと思いつつ職員室に向かう。


失礼します…


おう!佐野!早速本題なんだが進路はどうす

るんだ。


まだ決まってなくて…


もう高3なんだから早く決めないとまずいぞ


分かってるんですけど…


お前の成績だとそもそも行けるところが少ない。去年も何も決まってないと言っていたがそんなに決まらないのか?何か好きなこととかないのか?


言い訳みたいに聞こえるかもしれないが勉強ができない訳では無かった。でも目標も夢もないから勉強しようというモチベがなくどんどん成績が落ちていった。好きなこともない。俗に言う無気力高校生だ。


まぁいい、明日までに進路希望調査提出しろよ、まだ決まってないのお前だけだぞ。


わかりました と言い職員室を出る。

リュックかつぎ校門に向かう。

仲の良い友達も特に居ないため1人で登下校をしている。

最初は話す人もいたが、周りに合わせているうちに疲れてしまい、話に入らなくなったら、あっちから関わってくることも無くなった。

この学校は3年間クラス替えがない。だからクラス替え後の友達づくりなんてイベントもないのだ。

担任も何故か同じだ。

だから毎年同じメンバーで飽き飽きしてきた。


電車通学だから駅に向かう。家から少し遠いところに学校があるからそこそこ時間がかかる。通学時間が長いほど鬱になりやすいというデータをネットで見たことがある。それもあって少しネガティブになってきた気がする。まぁ、気のせいか。


そんなことを考えているうちに最寄り駅に着いた。あとは歩いて帰る。

毎日その繰り返しだ。

家に着いた。まだ両親は帰ってきていない。

共働きで兄弟もいないからこの時間は大体1人だ。

親が帰ってくるまで課題を済ませ、アニメを見たりゲームをして時間を潰す。

進路の話を親にしないといけないと思うと気が重くてゲームも進まない。

数時間が経って母親が帰ってきた。


お母さん、進路の相談したくて…


うるさい!今仕事から帰ってきて疲れてるから話しかけないでくれる!


、、、いつもそうだ。お母さんは仕事から帰ってくると機嫌が悪い。仕事でストレスが溜まっているらしい。今日は特に当たりが強いから何かあったのだろう。


進路希望調査明日までに出さないと行けなくて、、、


うるさいわね!私疲れてるの!自分でなんとかしなさい!疲れたからご飯もつくらないわ!自分でなんか買うか作るかしなさい!


はい、、、


結局、進路の相談もできなかった。

どうせ決めてないから話す内容もないけど。

こんな母親を世間では、虐待やネグレクトと呼ぶらしい。最近知った。

これが当たり前だと思ってたけれど違うらしい。


父親は、仕事が忙しく家にあまり居ないからあまり関わることがなく、相談しずらい。

仕方ないから白紙で出そう、毎年これでやり過ごしてきた。けれど今年は3年生だし怒られそうだ。


少し時間が経ち、もう夜になった

眠たくなってきたから寝ることにした。


朝になりいつものように支度をして家を出る。

いつも見る景色、いつもと同じクラスメイト、、

嫌な訳でもないが、こんな日常から逃げ出したくなる。


誰とも挨拶や会話を交わさず、必要最低限の振る舞いをし授業を受けているうちに放課後になった。


起立、令、ありがとうございました。


進路希望調査出せないし先生と目を合わせずにやり過ごそう、

ホームルームも終わったし帰ろう、


佐野ー


げ、担任に呼ばれてしまった、


進路希望調査書いてきたかー? 


書いてないです…

ここは正直に言おう。嘘ついてもあとから面倒だ


もう3年なんだから進路決めないとまずいぞ?

親御さんとは相談したのか?話せないのか?

お前母ちゃんと喧嘩でもしてるのか?

仕方ないなー、今日家に電話かけてみるかー


電話はやめてください!!ちゃんと出しますから!


やっぱり喧嘩か?

そう言って毎回出さないじゃないか、1、2年の時は甘やかしていたが、お前のわがままでこれ以上は先延ばしにはできない!

電話するからな!!


お説教じゃん、、めんど、、

喧嘩とかいう問題じゃねぇよ、俺の家の家庭環境も知らないくせに、、、

つまらない日常、嫌な家族、教師、何もかもが嫌だ。


適当に相槌をし、職員室を出て帰宅する。



なんとなく家に帰りずらい。家に居ずらい時は家の近くの河川敷に行って漫画を読む。

ここは静かで何も考えなくていいような気がしてくる。昔から嫌なことがあったらここに来ている。

俺は、異世界転生系のアニメや漫画がが好きだ。

異世界転生する主人公は高校生が多い、


こんなロクでもない世界にいるぐらいなら俺も異世界転生したい。


気づいたら、川に向かって最後の力を振り絞るよ

うに叫んでいた。


「高3なのにまだ異世界転生しないんだけど!

そろそろ転生しても良くない?こんな世界でこれから生きていくのは嫌だ!」と


気づいたら川に向かって最後の力を振り絞るように叫んでいた。


そのまま力尽きて河川敷で寝てしまった、、、









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ