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水色の鬱々

作者: 村崎羯諦
掲載日:2022/10/07

質問者:広東風サンドイッチさん

2009/10/12 2:52

『この世界が始まった時、世界は朝だったと思いますか? それとも夜だったと思いますか?』

 世界中の人たちが紡いだ言葉を一つ残らず全部集めて、一本の長い長い紐にできたとしたらそれはきっととんでもない長さになって、多分この宇宙を亀甲縛りにさえできる。痛い、楽しい、寂しい、愛してる。頭がくらくらしそうなほどに言葉で溢れたこの世界で、私が発した言葉は海に落とした一滴のインクのように消えていく。


 この世界は嘘と本当でできていると学校では習ったけど、よくよく見てみると、嘘でも本当でもないことは案外沢山あった。嘘と、本当と、嘘でもなければ本当でもないことと、嘘でもあるし本当でもあること、森羅万象はその四つのうちのどれかに分類できて、たとえば私たち人間は嘘でもあるし本当でもあることなんだと思う。でも、だからって嘘をついていいわけではないし、常に本当のことを言わなくちゃいけないわけでもない。


 0、1、1、2、3、5、8。0、1、1、2、3、5、8。


 そーいえば、昔付き合っていた彼氏に対して、プリントした元カノの写真を足で踏むように言ったことがある。現代版踏み絵。その人とは付き合って二週間で振られた。理由は私の箸の持ち方が汚かったから。むむむ。


 せっかく夢を見るなら、せめて私の夢を見てほしい。起きている間はきっと、他のことを考えるのに忙しいだろうから。


 産まれてくる時は大体みんな同じような産まれ方をしていて、どうもバリエーションにかけている。子宮から産道を通って産まれてくるだけじゃなくて、泡から産まれてきたり、耳の穴から産まれてきたり、スタバのフラペチーノから産まれてきたりしたっていいじゃないかとたまに思う。


 それに引き換え、死ぬ時というのはすごくバリエーションに富んでいる。うっかり死ぬ人もいれば、幸せそうに死ぬ人もいれば、誰かを恨みながら死ぬ人もいれば、誰かを想いながら死ぬ人がいる。ふとそんなことを思っていたら、不謹慎警察が家にやってきて、私は逮捕されてしまった。手錠をかけられ、家の前に停められたパトカーに乗せられ、四隅に埃が丸まった取調室で、私は不謹慎警察にこう言われる。


「不謹慎だ!」


 免許更新の時に見せられるビデオはそんなに長くなくていい。眠たくなるから。

 晴れた夏の日の空はそんなに青くなくていい。泣きたくなるから。


 あいにく私はこれまで縁がなかったけれど、噂によると幸せというものはやっぱり良いらしい。不幸になりたくない人ほどではないけど、幸せになりたい人は大勢いるし、何より幸せだって人の口から人生の不満とか不安を聞いた試しがないから。


 迷える子羊のジンギスカン。思い付いたから言ってみただけで、特に意味はないから気にしてないでね。

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