王子ってこんなに優しい人だったの?
気づいたら長くなってしまいました!
次回の更新はまた数日後になります!多分!
どうも皆様ごきげんよう♪
私は公爵家の娘ソフィアです♪
今、何故か私は王国の第一王子でありますルース様の膝に座っております☆
婚約破棄?はて、なんの事でございましょう?♪ソフィアわかんなーい(ぴえん)・・・ってんなあわけあるかーーい!!
なんでこんな事に!?
って思っているでしょう?えーえー、私もそう思っております。
横抱きでお膝に座らされています。
因みに殿下は優雅に紅茶を嗜んでいます。
もう訳が分かりません、ソフィアはキャパオーバーの為もう帰りたい一心でございます。
ですが公爵令嬢たるものこんな事で狼狽える事はできません!
平然な顔と態度を装いながら殿下に声をかける
「あの、殿下?なぜ私が今殿下のお膝に座っているのですか?」
そりゃぁもう聞いちゃいますとも、いや、聞かせなさいよ!
すると殿下はさも当然かのように
「もう変な誤解はされたくないからな、遠慮しない方が良さそうだと判断してこうなったんだ」
しっかりとしたご説明ありがとうございます。
大変理解しやすかったです。いや、もう分かりやすすぎてもうわけわかんない、うん、もうなんにも分かんない、もう私疲れてますわね。
いろんな事が起こりすぎてかなり身も心も疲れ果ててしまっているソフィアだが、事は先ほどの闘いの後から始まった
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少し前の出来事~
ひとまずなぜこうなってしまったのかの真相を話した後の事
全ては誰かが流したデマであったという真実に行きついたソフィアとルースはしばらく沈黙となったが
最初に口を開いたのはルースだった
「・・・という事は、別に婚約破棄しなくてもいいという事だな?」
「・・・・・・・・・」
何も言えない、言えるはずもない
だってそうなんだもの!ルースが約束を破ったと思い、ならば!という気持ちで婚約破棄に走ったのだ
その噂が嘘であるなら婚約破棄なんてもってのほかだしそんな噂に振り回されてた自分が間抜けにしか思えなくて顔があげられない
((絶対、見つけ出してつるし上げにしてやろう))
想いは異なれど両者とも心の根底にある恨みは同じである事も知るはずもなく
そしてルースが放った言葉の後でもソフィアはそのまま口を閉ざしていた
少しの沈黙の後またルースが口を開く
「では、このまま婚約は継続し3年後に結婚の儀を行うという事で問題ないな、大丈夫だ君との約束は覚えているし他の令嬢になど興味はない、だから安心してくれ」
うん、ちゃんと約束覚えてくれてたようでよかったです☆
ほんと、噂って怖いですね♪
なんてお気楽に言えたらどんだけ楽か・・・だが、このまま沈黙を押し通す事も出来ないし
この際だからソフィア自身の気持ちももう全て明らかにしてしまいたい、だけど相手は王子だし・・・
あれこれ押し問答してもらちが明かない事は分かっているが頭の整理が追い付かない
だがソフィアはとりあえず今回の事に対しての謝罪を口にした
「殿下・・・とんだ勘違いを、大変申し訳ありません・・・」
流石に落ち込んでる、公爵家の令嬢であるのに声音を隠す事が出来なかった、うん、それくらい今の私傷ついてます。
それに婚約破棄した後の事も結構念入りに計画を練っていてめちゃくちゃ楽しみだったのもあり残念さが倍増中だ
そんな魂胆があったともルースは知らず温かい声音でソフィアに話しかける。
「大丈夫だソフィア、むしろこの噂のせいで君があれこれ悩んでいたのかと思うと噂を流した奴が許せないし、それに気づけなかった俺自身も許せない、こちらこそすまなかったな」
温かい声音に優しい瞳でこちらの心をくすぶる王子
ソフィアの心も先ほどより若干、いや、割と回復してむしろ少しキュンとしてしまった
少しだけ顔が火照ってしまった気はするが気が付いてないフリをする
王子はこんなに優しい人だったのか・・・と今まで会話を重ねてこなかったが故に王子の対応は最初から最後まででイメージがガラッと変わってしまった
だが、ソフィアは忘れていなかった・・・己の使命を・・・
少し場の雰囲気が落ち着き始めた頃にまたしてもこの公爵令嬢は爆弾を落とす。
「あっ、ですが殿下、やっぱり婚約破棄はしていただきたいのです」