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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
88/302

2021年07月四分

ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


射手    :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。

狩人    :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。


千里眼と主 :勇者の動向を探る人達。


水のクリスタル:水の精霊から貰ったクリスタル。水が噴き出す。

怪しげな店主:珍しい品が並ぶ市場にある一つの店舗の主。

警備兵   :街を警備する兵。警備犬の飼い主。

白い警備犬 :賢く性格の穏やかな警備犬。

冥界の人形 :冥王からもらった人形。勇者のお気に入り。

【小さな畑 夏の暑い日】

「じゅー、おみじゅ」

 プニプニ勇者が従者のところに()()ってきた。

(のど)()いたんですか?」

「おはにゃ」

「ああ、畑の水やりですね」

 宿の裏庭の小さな畑の上で(みず)のクリスタルがキラキラと輝きながら(みず)()き散らし、勇者がはしゃぐ、そんな暑い夏の日だった。

「ぴゃー!」



【半分こ】

「勇者が新たな技能を身に付けました!」

「何?」

 千里眼の報告を受け、主が記録晶を確認すると、プニプニ勇者がパンを千切(ちぎ)って従者に渡していた。

『ぱっぷんこ』

「半分この技能です!」

「しかし半分というには(りょう)が違うぞ?」

「プニプニなので仕方ありません」

「なるほど!」



【不思議な話】

「夜に森に入った勇者を(あわ)てて連れ戻したんだけど」

 新米剣士の話をプニプニ勇者と従者は聞いていた。

「戻ったら寝てて、隣には誰もいなかったんだ」

「お?」

「寝ぼけたか、妖精のイタズラか、(まぼろし)を見るものを食べたんだよ」

 とにかくお()けだけは()けたい従者だった。怖いから。


※7月26日は「幽霊の日」でした。1825年(文政8年)に江戸の中村座で、東海道四谷怪談が初演されたことから制定されたそうです。



【氷の欠片】

「暑いし氷菓でも食べるか、勇者?」

「たぺる」

 料理方は(こおり)を削り、果汁に砂糖を加えたものを掛ける(すず)しげなおやつを作ろうとした。しかしプニプニ勇者が(こおり)に触りたがるので、(こおり)欠片(かけら)を作って渡す。

「ほら、これ持ってろ」

「ちべたい」

 (こおり)欠片(かけら)(りょう)満喫(まんきつ)する勇者だった。



【珍品】

 従者とプニプニ勇者は、(めず)しいアイテムが並ぶ市場を歩いていた。

「こっち」

 不意(ふい)に勇者があるアイテムを指差(ゆびさ)す。

「お()が高い。これは古の洞窟の…」

 怪しげな店主がアイテムの説明を始める。

「あっち」

「え!?」

 しかし勇者は自分の行きたい方向を示しているだけだった。



【射手 察知能力】

「待て、山陰(やまかげ)に見張りがいる」

 射手の警告に従い狩人が斥候(せっこう)に出て、それが事実である事を伝えた。

並外(なみはず)れた察知能力だな」

 この、皆が驚嘆(きょうたん)する力を使った特技が射手にある。

(プニプニは今、裏庭か)

 宿に入る前にプニプニ勇者の位置が分かるのだ。

(いた)

「ちゃちゅだー」



【白犬と夏】

「はちゅねまちて」

 ワン!

 プニプニ勇者は初めて会う犬に挨拶する。

「勇者様、そのワンワンはいつも遊んでいる警備犬ですよ」

「暑いから()()ったら、見た目がかなり変わってね」

 しかし、警備兵の話を理解できない勇者は挨拶を続けるのだった。

「ゆうちゃよ。よろちくね」



【従者の真似】

「じゅー、おんぶ」

 プニプニ勇者が従者の服を引っ張る。

「おんぶですか、勇者様?」

「ぬんぎょ、おんぶ」

 そう言って冥界(めいかい)の人形を()し出すので、従者は(さっ)して人形を勇者に背負わせると嬉しそうに歩き回り始めた。

「ゆうちゃ、じゅーね」

 どうやら従者の真似(まね)をしているらしい。

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、ご一読頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。

少しでも反応があると励みになります。


こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。


今後も続きますので、次回もよろしくお願いします。

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