2020年01月壱分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【人物紹介】
プニプニ勇者:勇者は二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
踊り子 :魔法の舞を踊る冒険者。
ダンジョン迷子センター:ダンジョンで迷った冒険者を助ける組織。
その他 :湖の女神
【初日の出】
プニプニ勇者は目が覚めた。しかしまだ従者は寝ていたので、おきてーと言ったり鼻をムギュっとすると、ようやく目を開け、そして外を見て呟いた。
「勇者様、まだ夜が明けてませんよ…」
勇者にとっては起きた時が朝であり、おかげで計らずも初日の出を見る事ができた従者だった。
【くじ】
「勇者様、お菓子を1つくれませんか?」
従者が頼むとプニプニ勇者はコクリと頷いてポーチから炎竜の鱗を取り出した。
勇者のポーチには貴重なアイテムが入っているが、取り出しは勇者にしか出来ない為、菓子と間違えるのを待つしかないのである。従者はこれを勇者籤と呼んでいる。
【酔夢の舞】
踊り子の醒夢の舞により、悪夢の世界から目を覚ました村人は口々に言った。
「プニプニが踊っているという事は天国ですか?」
「大丈夫。あれは勇者で、ここは元の村ですよ!」
踊り子の真似をしていたプニプニ勇者は、その踊りで村人を混乱させてしまったのだった。
【運試しクエスト】
新年の運試しクエストは冒険者たちの恒例行事で、プニプニ勇者と従者も行く事にした。難度は低いものの、寒くて人も多いので大変だが、勇者はどちらも好きなので問題は無い。むしろ、はしゃぎ過ぎて体力を使い、途中で寝てしまう方が心配だが、その時は従者の運試しになるだけである。
【ダンジョン迷子センター 発見】
「居ました!特徴一致。慎重に距離を縮めます」
探索班とセンターの交信は一旦途絶えたが、すぐに繋がった。
「深窟地区から聞いていた通りのプニプニです。勇者ちゃん保護しました!」
プニプニ勇者の情報は各地のダンジョン迷子センターに共有されている為、対応が早いのだった。
【ダンジョン迷子センター ポイント制】
ダンジョン迷子センターに、従者がプニプニ勇者を迎えにいくと、スタッフから笑顔で声を掛けられた。
「勇者ちゃんのポイントが貯まったので、アイテムをどうぞ」
「ポイント?」
「1迷子=1ポイントです」
(何それ!?)
謎のシステムが存在するダンジョン迷子センターだった。
【金と銀のプニプニ】
プニプニ勇者を抱っこした従者に湖の女神が問い掛ける。
「お前が抱っこしているのは金のプニプニですか?それとも銀のプニプニですか?」
「勇者様は普通のプニプニです」
「お前は正直ですね」
普通のプニプニって何?と自分の言葉に疑問を持ちつつも審査に合格した従者だった。
読んで頂き、ありがとうございます。
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まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。