2020年11月参分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
猛獣使い :獣を操る事ができる冒険者。
猫姿の精霊 :勇者を守護する為、定宿の裏庭にいる。
暗黒騎士 :プニプニの扱いが完璧な勇者の強敵。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。
主事 :千里眼と主を結果的に管理している人。
護主 :魔除けを管理する者。魔除けの効果は抜群。
戦士の昔の仲間:戦士に力を借りに来た冒険者。
【千里眼 目がない】
「今、猫を見ていたようだが?」
遠見でプニプニ勇者の動向を探っている千里眼に、主事は尋ねた。
「猫ではなく、猫姿の精霊が勇者に何かを教えているようです」
「ふむ、気になるな。そこは記録晶に残しておけ」
「はっ」
(やった、猫だ~)
相変わらず猫には目がない主事だった。
【暗黒騎士 スペシャル】
「どうだ、勇者よ、手も足も出まい!」
暗黒騎士はその背の高さと、特殊な技による腕の伸長で、対象を両手で掴んで空高く持ち上げる。
「ぴゃー」
そのままグルグルと回ると、プニプニ勇者は嬉しそうにはしゃぎ始めた。これが子供に大人気な暗黒騎士の高い高いスペシャルである!
【南の珍獣】
猛獣使いは南の地で珍獣に出会った。猿と熊の中間の様な姿で、抱えられる程の大きさながら木にしっかりと掴まっていた。今それを髣髴とさせる光景が広がっている。
「勇者様、ちょっとだけ足を放して下さい」
「やー」
今日のプニプニ勇者は、従者の足をギュッとしていたいらしい。
【復活】
「勇者が復活した!」
新米剣士が叫んだ。勇者の瞼は薄く開き、指先が微かに動いている。
「勇者、聞こえるか!?」
また目を閉じないように新米剣士が声を掛けると、従者が言った。
「寝起きにうるさいと機嫌が悪くなるよ」
「そうなのか?」
プニプニ勇者のお昼寝終了である。
【甲冑】
「勇者様」
「じゅ-」
従者の声がしたが、どこにも見つからなくてプニプニ勇者はキョロキョロした。
「ここですよ」
「どこー?」
勇者はトコトコと探し回ったが、実は近くにいたのである。
「じゅー?」
「目の前ですよ」
しかし従者が試着した甲冑のせいで分らない勇者だった。
【壁】
プニプニ勇者がジャンプしては壁にくっつくのを繰り返していた。
「何してるんですか、勇者様?」
「そっと」
窓から外が見たくて壁を登ろうとしているらしいので、従者が持ち上げて外を見せたのが、その後も度々壁にペタリとくっつく勇者が目撃されるようになったのだった。
【魔除け】
「勇者よ、これで魔の洞窟を抜けなさい」
護主は最高の魔除けを差し出す。
「や"ー!」
しかしプニプニ勇者は泣き出してしまった。何故なら魔除けが物凄く怖いからだ。
「なんでこんなに怖いんですか!?」
「この怖さに効果があるのです!」
あらゆる意味で効果は抜群だった。
【戦士 昔の仲間】
戦士の所に昔の仲間が訪れた。
「お前の力を貸してくれ」
「今は無理だ」
「何故?」
「勇者が昼寝中だからだ」
戦士に抱っこされてプニプニ勇者が眠っていた。
「寝てるなら良いだろう?」
「布団に移すと起きてしまうのだ」
「何故?」
「分らん」
謎の起きてしまう現象である。
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