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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
42/306

2020年09月弐分

ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:勇者は二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。

従者:勇者のお世話係。


千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。

糧食将   :食糧の供給を確保する将。主に使えている。


忍     :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。

狩人    :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。

猫姿の精霊 :勇者を守護する為、定宿の裏庭にいる。


管理者   :畑の管理者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。

プニプニ団 :プニプニ勇者をリーダーとする集まり。メンバーは従者、新米剣士、新米狩人。

【千里眼 プニプニ団】

「どういう事だ!」

 糧食将(りょうしょくしょう)が記録晶を持って千里眼に()()った。

「プニプニ団というものが出来たというので確認したら、プニプニなのは勇者だけではないか!」

「名前の付け方がおかしいですよね!」

「期待しすぎたー!」

 プニプニ勇者の記録晶の内容で盛り上がる二人だった。



【千里眼 入団条件】

「条件が(きび)し過ぎる」

「ええ」

 糧食将(りょうしょくしょう)と千里眼が話しているのを(あるじ)は見つけた。

「どうした?」

「プニプニ団の入団条件が、勇者に(はな)をムギュッとされる事なのです」

「何?遠地(えんち)の我らは不利(ふり)ではないか!」

「そうなのです!」

 プニプニ勇者の知らぬところで盛り上がる三人だった。



【見張り】

「いちょーなーち」

 プニプニ勇者が従者に言った言葉に、狩人が反応した。

「何て言ったの?」

「“異常なし”です。忍さんとの見張(みは)りが楽しかったみたいで真似(まね)してるんです」

「そっか。ところで何の見張(みは)り?」

「分りません」

 ここは勇者の定宿兼食堂のホールで、常々(つねづね)平和である。



【威嚇】

≪いいか勇者、魔物にはシャーッて言え。こっちは強いんだぞって(しめ)すんだ≫

 猫姿の精霊から威嚇(いかく)の仕方を教えてもらい、プニプニ勇者はコクリと(うなず)く。

 そしてダンジョンで魔物に遭遇(そうぐう)した時、勇者はその教えを実行した。

「ちゃー!」

 勇者の威嚇(いかく)は、何かちょっと違っていた。



【元気の源】

「どうして勇者はいつも元気なんだ?」

 遊ぶプニプニ勇者を見ていた新米剣士が質問してきたので、従者は考えながら答えた。

「お昼寝してるからじゃないかな?」

 それを聞いた新米剣士は()()れとした表情で言った。

「じゃあ俺も昼寝する!」

(新米剣士くんもいつも元気だよ)



【おでかけ】

 料理方に用事があったので、従者はプニプニ勇者を呼んだ。

「勇者様、食堂に行きましょう」

 すると勇者はトコトコ走ってきて(たず)ねた。

「おでかっけ?おでかっけ?」

「食堂に行くだけですよ」

 しかし(すで)に出かける気になっている勇者の為に、少しだけ散歩する事にした従者だった。



【芋掘り】

「冒険者たちよ、この土地に()もれる(たから)を探し出すがいい!」

 管理者が宣言すると、冒険者たちは思い思いに(ちら)らばり、プニプニ勇者もある地点にしゃがんで(つち)を掘り出した。

「あっちゃ!」

 すぐに何かを見つけて従者に見せる。

「大きいお(いも)さんですね」

 今日は芋掘(いもほ)りの日である。



【芋=ご飯】

 自分で掘った(いも)を大事に(かか)えて、プニプニ勇者は定宿に戻った。

「その(いも)美味(うま)い飯を作ってやるぞ」

「ごっはん!」

 料理方の言葉に勇者は喜ぶ。しかし(いも)(はな)そうとしない。

「勇者、それを(はな)さないと飯できないぞ?」

「お?」

 自分の(かか)えてるもの=ご飯に気付かない勇者だった。

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、ご一読頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。

少しでも反応があると励みになります。


こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。


まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。

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