2020年09月壱分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:勇者は二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者:勇者のお世話係。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
麗盗人 :素早さや器用さに特化している冒険者。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
本草師 :植物の専門家。
盗賊長 :国々を渡り歩く盗賊の長。
【本草師】
本草師の庭には様々な植物が育っており、またあちこちに実が成っていた。
「勇者も何か植えてみますか?」
そう提案されたプニプニ勇者はお気に入りのお菓子を手に持った。
「こえ!」
菓子からは芽は出ないと言おうとした時、勇者は驚きの行動に出る。
「おいちー」
(食べたー!)
【氷菓】
「勇者、氷の菓子食べるか?」
料理方が氷を細かく削って砂糖を掛けた菓子を、プニプニ勇者の前に置いた。触ると冷たかったので勇者は手を引っ込める。
「ちぺたい」
しかしすぐに手掴みして食べだした。
「おいちー」
その後は「ちぺたい」と「おいしー」を繰り返す勇者だった。
【盗賊長 報告】
「冒険者の一人を捕まえました」
「良し!これで邪魔されずに済むな」
手下の報告を聞いた盗賊長は、無意識に足元にいたプニプニ勇者を抱っこしてソファで寛ぎ、勇者の頭を撫ぜた。
「逃がしたりするなよ」
捕まえたのは、そのプニプニだという事に気付いていない盗賊長だった。
【盗賊長 次期盗賊長】
囚われたプニプニ勇者の様子を探りに行っ麗盗人が、慌てて帰ってきた。
「大変よ!」
「何があった!?」
「盗賊長と盗賊団の奴らが勇者ちゃんを気に入り過ぎて、次期盗賊長にしそうな勢いよ!」
勇者はどこでもすぐに馴染んでしまうのだが、今回は馴染み過ぎたようである。
【盗賊長 軽口】
「お前が冒険者の仲間なら、ここでお別れだな」
盗賊長はプニプニ勇者を従者に渡した。
「おちゃー」
戻ろうとする勇者に麗盗人が言う。
「大丈夫よ、勇者ちゃん。すぐに捕まえて会わせてあげるわ」
「それじゃあ、一生会えねえな」
余裕の軽口を言うと盗賊長は去って行った。
【ドングリ】
ギルドに行く日だが、新米剣士はプニプニ勇者の世話があるからと動こうとせず、新米狩人が代わろうと言っても、勇者は自分が良いはずだと譲らなかった。
だから新米狩人はある物を取りだした。
「勇者、ドングリで遊ぼうか?」
「ロンキュリ!」
「勇者―!」
ドングリの勝利。
【勇者の応援】
新人剣士は座学に行くのを渋っていた。席でジッとしているのが苦手なのだ。
「勇者が応援してくれたら行く」
悪あがきの末にそう言うので、新米狩人は抱っこしたプニプニ勇者に頼んだ。
「頑張れーって言ってあげて」
「じゃんじゃれー」
それでやっと腰を上げた新米剣士だった。
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、ご一読頂き、ありがとうございます!
気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。
少しでも反応があると励みになります。
こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。
まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。




