2025年09月壱分 一瞬増加
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
魔学者 :魔法の力を使って色々な魔具を作る研究者。
考古学士 :ダンジョン迷子センターのスタッフ。調査班のメンバーだが方向音痴。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。遠地にいる。
ダンジョン迷子センター:ダンジョンで迷った冒険者を救助する組織。ダンジョンの維持、探索もしている。
地脈師 :ダンジョン迷子センターのスタッフ。白いスタッフ犬と共にダンジョン内を巡回している。プニプニとモフモフが好き。
白いスタッフ犬:警備犬の兄弟犬。賢く穏やかな性格もそっくり。
冒険者ギルド:冒険者にクエストを紹介する組織。及びその建物。冒険者育成も行っている。
ギルド長 :冒険者ギルドの長。
受付係 :冒険者ギルドの受付をしている手際の良い人。
【途中で忘れる】
「じゅー、おかーもの」
「お買い物ですね、勇者様」
「じゅー、てって」
「手を繋ぎましょうね、勇者様」
「じゅー、あっちゅ」
「市場はこっちですよ、勇者様」
「こっちゅ」
プニプニ勇者は目的を途中で忘れる事があるので、従者が気を付けないと何処へ行くか分からないのだった。
【千里眼 会議】
「勇者が会議に出席しているだと!?」
主は千里眼の報告に驚いて記録晶を確認する。
<これについて勇者はどう思う?>
<ちゃったん!>
<この件は?>
<ぴゃーる!>
「楽しそうな会議だな」
「これは良いですね」
プニプニ勇者に意見を聞いて進行する会議に和む二人だった。
【寝ぼける】
「勇者様、またこんな所で寝て…」
従者は床で寝ているプニプニ勇者に声を掛けた。
「お布団で寝ましょうね」
「ねむ…ない」
寝ぼけている勇者を抱っこして、お昼寝の場所へ運ぶ。
「はい、お布団ですよ」
「おふゅと…すー」
そのまま布団をギュっとして寝てしまう勇者だった。
【白いスタッフ犬 世話】
「じゅー!」
「お待たせし…?」
プニプニ勇者を迎えに従者がダンジョン迷子センターへ行くと考古学士がいた。
「地脈師くんの代わりにスタッフ犬の世話をしてるの」
ワン!
「あ、温度確認しないと」
ワン!
「あ、定時交信の時間だわ」
世話をしているのは白いスタッフ犬だった。
【魔学者 緑流刀】
「りょーりゅーとー!」
「勇者様は枝を持つと表情が引き締まりますね」
枝をブンブンするプニプニ勇者を魔学者は観察していた。
「あの枝は大地の力を宿す緑流刀なのヨ」
道化師が教える。
「だからキリリとするのですね!」
そういう設定の、ただの勇者のお気に入りの枝である。
【待ち遠しい】
「今日は勇者が来る日か?」
「そうですね」
ギルド長は受付係に確認すると部屋へ戻ったが、しばらくするとまた受付にやって来た。
「勇者はまだか?」
「もう少し後ですよ」
「来たらすぐに教えてくれ」
プニプニ勇者が来るのが待ち遠しいギルド長だった。
「ゆうちゃ、きたよー」
【一瞬増加】
「だっこー」
「抱っこですね」
プニプニ勇者を抱っこする時、従者は魔学者に声を掛けた。
「持ち上げる所を見てて下さい」
「ぴゃー」
「本当ですね!肩が持ちあがり、服で首が隠れて頭と体がくっついて見える瞬間にプニプニが増加しました!」
抱っこの一瞬、プニプニは増加する。
※お読み頂き、ありがとうございます!
【あとがき】なろう
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