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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
296/298

2025年08月参分 モとミョ

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


道化師   :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。

操印士   :あらゆる印を操る術者。手引書に頼って千万印の塔を攻略中。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

冥界の人形 :冥王からもらった人形。勇者のお気に入り。意思があり動く。


氷の剣   :プニプニ勇者用の丸みのある小振りの剣。微細な氷が噴き出て涼しい。

案内人   :不慣れな土地を案内してくれる者。

【タマゴサンド】

「お弁当は料理方さん特製(とくせい)のタマゴサンドです」

「たまこちゃんと」

 従者は背負(せお)(ぶくろ)から大きな(はこ)を取り出す。

「勇者様、皆さんに配って下さい」

「くぱる!」

 プニプニ勇者が小分(こわ)けの(ふくろ)を運ぶ。

「ありがとうな、勇者」

 タマゴサンドの時は冒険者たちの分も用意されているのだ。



【氷の剣の出番】

「うわッ!」

 余りの(ねつ)に新米剣士は(うし)ろに()がる。

「勇者、(こおり)の剣だ!」

 そしてプニプニ勇者に(こおり)の剣を使うように頼んだ。

「あいちゅちょーど!」

 勇者が(こおり)の剣をブンブンして(こおり)の結晶を噴出(ふんしゅつ)させる。

(すず)しいなあ」

「ちゅちゅちー」

 (こおり)の結晶で(すず)む夏の裏庭の二人だった。



【モとミョ】

「勇者、今日のおやつはモモなのネ」

「もっも」

「モモの中のモモなのヨ」

「もっももっも」

「モモモモモモモモなのネ」

「もももみょみょみょみょっみょ」

(“モ”が途中で“ミョ”になっちゃってる)

 道化師とプニプニ勇者の良く分からない会話を、微笑(ほほえ)ましく聞いている従者だった。



【勇者確認】

<冒険者たちを見つけた!>

 見回りから交信具で(とりで)に知らせが入る。

「その中に勇者はいるか?」

<いる>

「本物か?」

<本物だ。プニプニしてる>

「他には?」

<抱っこされて“ピャー”としてる>

「間違いないな」

 一度でもプニプニ勇者に会った事があると確認が早く済むのだ。



【水遊び 冥界の人形】

「勇者様、人形さんも一緒ですか?」

「ぬんぎょ、いっちょ」

 従者は水溜遊具(プール)で遊ぶプニプニ勇者を見守っていた。

「みるー!」

バシャーン!

 勇者も冥界(めいかい)の人形もずぶ()れだ。

(人形さんは大丈夫かな…?)

(すず)しい≫

 従者は心配したが、実はまんざらでもない冥界(めいかい)の人形だった。



【手引書 海の試練】

「次は海の試練です」

 操印士は手引書に書かれている内容を()げた。

「こんな塔の中で“海”ですか?」

「うみゅ?」

 従者とプニプニ勇者は何もない広間を(なが)める。

「水遊びみたいのなら良いですね」

「楽しそうですね」

「みるー!」

 海の試練が水遊びなのを期待する三人だった。


※投稿した7月21日は「海の日」でした。



【いつもより不思議そうな顔】

「勇者には何かが見えるようですね」

 案内人の言葉に皆がプニプニ勇者に注目(ちゅうもく)する。

「本当だ!勇者がいつもより不思議そうな(かお)をしている」

「あの場所は精霊の姿が見えると言われています」

「勇者はそれが見えているのか!?」

「お?」

 何かが見えているかもしれない勇者だった。



【勇者の着替え】

「きたよー!」

 食堂へ来たプニプニ勇者は冒険者たちに()()った。

「自分で着替(きが)えができたのか?」

「できた」

着替(きが)え頑張ったのか、勇者?」

「じゃんじゃった」

 勇者が自分で着替(きが)えると、ボタンを()(ちが)っていたり裏表が逆だったりするので、冒険者たちにはすぐ分かるのだ。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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