2025年08月弐分 光の動き
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。気配りができて、探索が得意。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
魔学者 :魔法の力を使って色々な魔具を作る研究者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
ニワトリ :裏庭に現れた勇者の強敵。
案内人 :不慣れな土地を案内してくれる者。
【ダンジョンの休憩】
「お?」
ダンジョン探索中、プニプニ勇者が動かなくなった。
「勇者は何を見つけたんだ?」
戦士が従者に尋ねる。
「岩の苔が気になるみたいです」
「しばらく動かないか?」
「はい」
「よし、休憩だ」
勇者が何かに集中して動かなくなると、冒険者たちは休憩する事にしている。
【特別なプニプニ】
「冒険中の勇者様は特別なプニプニが出ているのですか?」
「特に楽しそうなプニプニです」
「ぷーぷー」
「実際に観察したいのですが体力に自信が…」
「数時間のクエストもありますよ」
「ぼーけん!」
「検討します」
今日もプニプニ談義をする魔学者と従者とプニプニ勇者だった。
【戦士にくっつく勇者】
「勇者様、戦士さんにくっついても一緒に行けませんよ?」
従者は戦士の足にくっつくプニプニ勇者に言い聞かせる。
「いっちょ」
「戦士さんからも言って下さい」
「ちぇんちー」
「そうだなあ」
「ぼーけん」
「えーと」
結局、戦士ではどうにもできず、狩人が何とかしたのだった。
【歩くの大好き】
「今日は抱っこの日か?」
新米剣士は従者に抱っこされた勇者に話し掛けた。
「だっこ、やーの!」
しかし勇者はジタバタしている。
「遅れてたから途中で抱っこにしたんだ」
「あゆく!」
勇者を道に降ろすとトコトコと歩き出した。
「ぴゃー!」
歩くのも大好きな勇者である。
【分かってしまう】
「周囲に紛れる為に変装しましょう」
案内人の提案で冒険者たちは服装を変えた。
「皆さん、大丈夫ですね。しかし…」
案内人はプニプニ勇者の方を見る。
「勇者は変装しても分かりますね」
「プニプニだからな」
「ぷーぷー」
変装してもプニプニ感で分かってしまう勇者だった。
【裏庭の強敵 手本】
「勇者、またニワトリに突かれたのか?」
新米剣士はしょげるプニプニ勇者に手本を見せる事にした。
「ゆっくり近付けば突かれな…」
コケッ!
「こっこ、びゃっびゃ!」
突かれた。
「えーと…体を鍛えれば突かれても平気だぞ、勇者!」
話の趣旨が変わっている新米剣士だった。
【光の動き】
「りゃいとー」
プニプニ勇者が唱えると光石が輝き、従者はその光石を勇者の帽子に着けた。
「勇者様、これでどこにいても分かりますよ」
ダンジョン内で勇者の動きに合わせて光が動く。
「あ、勇者だ」
「あれは勇者だな」
冒険者たちはその動きで勇者の位置が分かるのだった。
【おやつ勝負】
「ミルクだよ」
「氷菓だって」
「従者、今日の勇者のおやつを教えてくれ」
新米剣士と新米狩人は食堂へ来ると従者に尋ねた。
「甘くて冷たいミルクをかけた氷菓だよ」
「みゆく、ちべたい」
「「美味しそう」」
「おいちー」
「二人も食べる?」
「「食べる」」
勝負は無効である。
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