2025年08月壱分 夏の勇者
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
魔技師 :新しい魔法を作る技師。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
レアアイテム博物館:貴重なアイテムを展示する博物館。
学魔員 :レアアイテム博物館の職員。※案内者から変更。
星降りの日 :夜に空から星の欠片が降ってくる日。祭りも行われる。
【新米剣士 手押し車】
「行くぞ、勇者!」
「ぴゃー!」
新米剣士はプニプニ勇者を中がフワフワな小さな手押し車に乗せて出発した。
「あっちゅ!」
「あっちだな!」
ダー!
「そっちゅ!」
「そっちだな!」
ダダー!
「二人共待ってー」
新米剣士に手押し車を任せると追い付くのが大変な従者だった。
【レアアイテム博物館 氷のレアアイテム】
「氷のレアアイテム展です」
レアアイテム博物館の学魔員は従者とプニプニ勇者を案内する。
「勇者様から頂いた“氷のゴーレムの心臓”もありますよ」
「ただの解けない氷だと思ってました」
「ちべたい」
冷たいものに頬っぺたをくっつけたい勇者や、涼しさを求める冒険者に好評だ。
【お昼寝勝負】
「勇者は遊んでるか?」
「お昼寝中かな?」
新米剣士と新米狩人は食堂へ来るとすぐに従者へ尋ねた。
「どうしたの?」
「勇者が起きてるか寝てるかで勝負してるんだ!」
その勇者はちょうどお昼寝に入りかけの状態で、起きても寝てもいなかった。
「うーおー」
引き分けである。
【肩車の日?】
「ぴゃー」
「今日は肩車の日か、勇者?」
戦士に肩車してもらってはしゃぐプニプニ勇者に新米剣士が聞く。
「かったくんま」
勇者は日によって楽しい事が変わるのだ。
「耳を掴みたい日だよ」
従者が代わりに答える。
「みっみ」
実は戦士の耳をキュッと掴んでいる勇者だった。
【夏の勇者】
「勇者は“夏の勇者”になるのネ!」
「なちゅ!」
「“夏の勇者”になるには水遊びなのヨ!」
「みる!」
「そしてスイカを食べるのネ!」
「ちゅいか!」
そう言うと道化師とプニプニ勇者は裏庭で水遊びをし、おやつにスイカを食べた。
「勇者は“夏の勇者”になったのヨ!」
「なちゅ!」
【魔技師 お腹が空く魔法】
「強力な魔法ができたぞ!」
「まぎゅちゅー」
食堂へ来た魔技師を見つけてプニプニ勇者が駆け寄ると、魔技師は魔法を発動した。
「勇者よ、お腹が空く魔法を受けろ!」
ぐー。
勇者のお腹が鳴った。
「成功だ!」
喜ぶ魔技師を見て冒険者たちは思う。
(昼食の時間だからでは?)
【星降りの日 踊り子】
「踊り子さんは星降りの日に舞台で踊るそうです」
「へえ」
タターン♪
従者と戦士は舞の練習をする踊り子を見ていた。
「ちゃちゃーん♪」
隣りでプニプニ勇者も踊っている。
「勇者も舞台で踊るのか?」
「楽しいから踊っているだけです」
踊り子が踊ると勇者も一緒に踊るのだ。
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