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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
291/298

2025年06月参分 飛び入り

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


道化師   :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。

封印師   :封印する事を生業にしている者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

猫たち   :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。

封印師   :封印する事を生業にしている者。


パン職人  :街のパン屋。色々なパンを作っている。

闇帝    :闇の力を使う統治者。暗黒騎士の主君。

【手引書 何となく】

「勇者、この(しるし)はどこだと思いますか?」

「ここ!」

 操印士はプニプニ勇者に相談しながら(しるし)の付いた石を並べた。しかし何も起こらなかった。

「何となくでも上手くいくと思ったのですが…」

「やっぱりちゃんと考えましょう」

「かんがーる」

 手引書を見直す従者と操印士だった。



【気付かれていた】

「勇者様、おやつ…あ!」

 従者が呼びに行くと、花を見ているプニプニ勇者の周りに猫たちが集まっていた。

(猫さんたちを(おどろ)かさないようしないと…)

 従者は迷っていたが、猫たちにはとっくに気付(きづ)かれていた。

<じゅうしゃがきたぞ、ゆうしゃ>

<さっきからまってるぞ>

「お?」



【お昼寝と封印】

「こんなに早く封印が弱まるなんて!」

「勇者は間に合いそうか?」

「まだお昼寝中です!」

 (あわ)てる村人たちに封印師が言う。

「以前、勇者に描いてもらった封印紙を使えば大丈夫です」

 その後、お昼寝から起きたプニプニ勇者により正式な封印が(ほどこ)されたのだった。

「おえきゃき」



【飛び入り】

「勇者様、(ころ)がしますよー」

 従者は布製(ぬのせい)(やわ)らかいボールを(ころ)がす。

「ぼーゆ!」

 プニプニ勇者がボールへ向かってトコトコ走り、届きそうなところで何かが()()ってきた。

「お?」

<ボールだ!>

<つかまえろ!>

ニャー!

 ボール遊びに飛び入り参加する裏庭の猫たちだった。



【駆け込む】

「パンを取りに来ました!」

 ()()んできた従者にパン職人は(おどろ)く。

(あわ)ててどうした?」

「勇者様がお昼寝してる(あいだ)に戻りたいんです」

「一緒に来れば良かったのに?」

「それだとおやつの時間に()()わないので」

 プニプニ勇者へ焼きたてパンを届ける従者だった。

「おいちー」



【夏至 太陽と共に】

「じゅー、おっき!」

 プニプニ勇者は従者の(かお)をペチペチして起こした。

「勇者様、また早起きしちゃったんですか?」

 寝ぼけながら従者が窓の鎧戸(よろいど)()けると外はもう明るい。

「勇者様は太陽が(のぼ)ると起きるんですか?」

「たーよ!」

 勇者は太陽と共に動いているのかもしれない。


※投稿した2025年6月21日は夏至でした。



【続・ほぼ勇者】

「勇者はもっと勇者になれるネ!」

「ゆうちゃ!」

「もっともっと勇者なのヨ!」

「ゆうちゃちゃ!」

「勇者の勇者による勇者なのネ!」

「ゆうちゃっちゃ!」

(また、ほぼ“勇者”と“ゆうちゃ”だけで話をしている…)

 道化師とプニプニ勇者の会話を不思議な気持ちで()く従者だった。



【上りたい放題】

「うーしょ、うーしょ」

 階段を(のぼ)るプニプニ勇者を、従者と闇帝は(なが)めていた。

「いつもありがとうございます。勇者様は時々階段が(のぼ)りたくなるので」

「近くに無いのか?」

「皆さんが使う階段だとゆっくりできなくて」

 闇帝の城の階段は、普段(ふだん)使われないので(のぼ)りたい放題(ほうだい)なのだ。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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