2025年06月壱分 食後の報告
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。気配りができて、探索が得意。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
魔学者 :魔法の力を使って色々な魔具を作る研究者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。遠地にいる。
冒険者ギルド:冒険者にクエストを紹介する組織。及びその建物。冒険者育成も行っている。
受付係 :冒険者ギルドの受付をしている手際の良い人。
パン職人 :街のパン屋。色々なパンを作っている。
依頼者 :冒険者ギルドに依頼に来た人たち。
【冒険者ギルドごっこ】
「勇者に助っ人を頼みたい」
「小さな勇者とプニプニの勇者がいるのネ」
「ちい、ない」
(どちらも同じでは?)
「プニプニの勇者にお願いしたい」
「分かったのヨ」
「わかる」
(何が!?)
冒険者ギルドごっこをする新米剣士、道化師、プニプニ勇者と、それを見守る従者だった。
【説明】
「勇者について説明させて頂きます」
「りゃー!」
「“りゃー”と言って遊んでいるのが勇者です」
「え…」
「“りゃー”は楽しい時に叫ぶ言葉で特に意味はありません」
「あ、はい」
「りゃー!」
冒険者ギルドの受付係の話を、遊んでいるプニプニ勇者を見ながら聞く依頼者たちだった。
【食後の報告】
「じゅー、おちゃら」
プニプニ勇者は空になった木皿を従者に渡してもらうと戦士と狩人に見せに行く。
「ちぇんち、たぺた」
「全部食べたな」
「かりゅうりょ、たぺた」
「美味しかったね」
「ちゃちゅ、たぺた」
木皿を持ち上げ、食べ終えた事を冒険者たちに報告する勇者だった。
【新食感】
「新しいパンですか?」
「ぱん?」
従者とプニプニ勇者はパン職人に相談を受けた。
「柔らかいだけじゃなく弾力もあるやつを考えているんだ」
「まるで勇者様の頬っぺたみたいですね」
「確かにな」
「ぽっぺ」
「完成形が見えた!」
勇者の頬っぺたの食感を目指すパン職人だった。
【足にくっつきたい日】
「あっしゅ」
「勇者様が戦士さんの足に掴まっていますね」
「戦士さんの足には頻繁にくっついてます」
プニプニ勇者を見ながら魔学者と従者がプニプニ談義を始めると、それに気付いた勇者が魔学者の足にくっつく。
「まーしゃー」
「わ!」
「今日は足にくっつきたい日みたいです」
【説明通り】
「あれが勇者!?」
後から来た依頼者がプニプニ勇者に驚く。
「説明どおり、元気な勇者だろ?」
「ぴゃー!」
勇者は楽しく遊んでいる。
「そこじゃない!」
「どこだ?」
「プニプニだ!」
「聞いたままだろ?」
「そうだけど!」
驚きを分かってもらえない依頼者の一人だった。
【かなりの集中力】
『おはにゃ』
『お花がいっぱい咲いてますね』
プニプニ勇者と従者が映る記録晶を主と千里眼は見ていた。
「これがどうした?」
「問題はこの後です」
いつまでも勇者は動かずに花を見ている。
「かなりの集中力だな!」
「そうなんです!」
勇者の集中力に驚く主と千里眼だった。
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