2025年05月参分 箱の魔法
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
ニワトリ :裏庭に現れた勇者の強敵。
魔技師 :新しい魔法を作る技師。
風変りな商人:必要なアイテムが出現する不思議な魔晶石で商売している。
レアアイテム博物館:貴重なアイテムを展示する博物館。
学術員 :レアアイテム博物館の職員。※案内者から変更。
古竜 :勇者と契約をしている知と猛を備えた生命体。
商人 :クエストの依頼者。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。遠地にいる。
【魔技師 箱の魔法】
「一定時間、箱から出られない魔法を受けろ!」
魔技師は新しい魔法を箱に入っているプニプニ勇者へ放った。
「はっこ」
しかし勇者は動じない。
「何故だ!?」
「はっこ」
「勇者、平気なのか?」
「へーき」
「箱が好きか?」
「ちゅき」
何故なら勇者は箱が大好きだからだ。
【必要なアイテム】
「この光る魔晶石に触れると、武器、防具、魔具など冒険に必要なアイテムが出現しますよ」
風変りな商人に進められ、プニプニ勇者が挑戦してみた。
「お!」
「これは…」
勇者の手にはお菓子が握られている。
「お菓子ですね」
「おかしゅ!」
勇者の冒険には必要なアイテムだ。
【博物館 竜の展示】
「勇者様は古竜とも面識があるとか」
レアアイテム博物館の学術員は、竜の展示物をプニプニ勇者と従者に見せた。
「古竜さんの所へは遊びに行くだけですよ」
従者がそう言うと案内者は微笑む。
「喜んで頂ければ良いのです」
「るー!」
はしゃぐ勇者を見て満足する学術員だった。
【着替え】
「良し、着替えも持った」
「何で着替えが要るんだ?」
買い物に行く準備をする従者に戦士は尋ねた。
「勇者様がどこでも転がって遊ぶので」
「勇者、買い物で転がる必要は無いだろ?」
「こよこよー」
既に転がっているプニプニ勇者を見て、着替えが必要な事に納得する戦士だった。
【勇者ごと】
「荷物をお願いします、勇者様」
「にゅもつ!」
商人に依頼されたプニプニ勇者は荷物にくっつき、それを見た商人は冒険者たちに頼む。
「皆さんは荷物をギュッとする勇者様をお願いします」
「引き受けました」
そして勇者ごと荷物を抱えて出発する冒険者たちだった。
「ぴゃー!」
【千里眼 菓子の話】
「主、勇者について気になる事があります」
千里眼は記録晶を再生しながら主に説明する。
「昼寝中の勇者が菓子の話で起きます」
「まさかそんな事は…」
<おっき…>
「本当に起きた!」
「やはり食いしん坊なのでしょうか?」
千里眼と主にも疑問を持たれるプニプニ勇者だった。
【強敵の塔】
「あれって何だ?」
新米剣士が裏庭の小さな塔を示すと道化師が答える。
「あれは強敵の塔なのネ」
「強敵の塔!?」
「塔には勇者の強敵がいるのヨ」
プニプニ勇者が塔に駆け寄った時、その強敵が現れた。
「こっこー!」
コケーッ!
「びゃー!」
勇者の強敵はニワトリである。
【千里眼_弱点】
「主、勇者の弱点を見つけました!」
千里眼は急いで記録晶を再生する。
「食後の勇者です」
<ごちゅちょーちゃまーした>
プニプニ勇者の歩みはヨチヨチだ。
「食べ過ぎると動作が遅くなるのです!」
「本当だ!」
お腹がポンポコリンになると動きがゆっくりになる勇者だった。
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