2025年02月弐分 暖炉の前
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。
魔学者 :魔法の力を使って色々な道具を作る研究者。
プニプニ号 :ソリの名前。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
料理方 :宿屋兼食堂の料理担当。
議長 :街の議会の長。
議会 :街のさまざまな課題を話合い、その方針や施策を決定する機関。
贈物祭 :世話になっている人などに贈り物をする祭り。菓子を贈る事が多い。
市場 :食糧から冒険に必要な物まで揃う便利な場所。
店主 :市場の店の主。勇者が良く買物に来る。
【眠い事】
「勇者様、眠いですか?」
「ねむ、ない」
従者は頭をこっくりこっくり傾けるプニプニ勇者を抱っこした。
「たくさん遊びましたからね」
「あちょぷ」
「ごはんも食べましたからね」
「ごっはん」
「そろそろお昼寝しましょうね」
「ねむ、ない」
眠い事だけは否定する勇者だった。
【朝の戦士】
「今日はクエスト?」
朝、狩人は定席にいる戦士を見つけた。
「いや、目が覚めたんでな」
「いつもは二度寝するのに?」
「勇者が急に冒険に行きたいって言い出すかもしれないだろ」
「ちぇんち、おぱよー」
冒険好きなプニプニ勇者の為に、休みでも朝に起きる事にした戦士だった。
【窓の外】
「勇者はどこだ?」
議長が聞くと区長は窓の外を示す。
『ぴゃー!』
「庭で遊んでいます」
「こんなに寒いのにか?」
「久しぶりの晴れ間で、やっと外で遊べると従者が言っていました」
『ちゃー!』
「元気だな」
「元気です」
プニプニ勇者の遊ぶ声を聞きながら会議は進行した。
【説明が必要】
「だちてー」
「勇者様?」
隙間から両手を伸ばすプニプニ勇者を魔学者は引っ張った。
「ぴゃー!」
出てきた勇者は楽し気にまた同じ隙間に入っていく。
「だちてー」
「何をしているのですか、勇者様?」
「隙間から出してもらう遊びです」
従者の説明が必要な勇者の遊びだった。
【プニプニ号 荷物整理】
「荷物でいっぱいですね」
従者は買い物袋で溢れるプニプニ号 ( ソリ ) を見て呟いた。
「勇者様、少し待っていて下さいね」
そう言うと袋をまとめたり寄せたり位置を変更する。
「座る場所ができましたよ」
「ちゅわる」
荷物を整理してプニプニ勇者が座る空間を作る従者だった。
【暖炉の前】
「勇者、スープが煮えたら教えてくれるか?」
料理方は暖炉にスープの鍋を掛けるとプニプニ勇者に頼んだ。
「だんよ!」
勇者は張り切って遮蔽柵にくっつき、鍋をジッと見始める。
「従者は勇者が寝たら教えてくれ」
「分かりました」
暖炉の前は暖かいので眠くなる場所なのだ。
【贈物祭 市場】
「どーじょ」
プニプニ勇者は日頃の感謝を込めて市場の店主へお菓子を贈る。
「勇者、これ持ってけ」
すると店主はおまけをくれた。
「どーじょ」
「勇者ちゃん、これあげる」
別の店でも。
「どーじょ」
「勇者、これ要るか?」
贈物祭で逆に貰ってしまうプニプニ勇者だった。
※お読み頂き、ありがとうございます!
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!
気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。
こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!