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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
269/297

2025年01月参分 ドングリ入りの氷

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


戦士    :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。

新米狩人  :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。

神官    :独特の言い回しをする神職。悪霊を祓う力を持つ。見た目より親しみやすい。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる精霊。眷属は猫。

猫たち   :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。


冒険者ギルド:冒険者にクエストを紹介する組織。及びその建物。冒険者育成も行っている。

依頼者   :クエストの依頼主。

【よく分からない力】

「戦士さんはどこでしょうね?」

 従者とプニプニ勇者は()()わせに来ない戦士を探して市場(いちば)を歩いた。

「あっちゅ」

「あっちですね」

「そっちゅ」

「向こうですね」

「ちぇんちー!」

(本当にいた!?)

「すまん、時間過ぎてたな」

 (ため)によく分からない力を発揮(はっき)する勇者だった。



【後ろ】

「お?」

 プニプニ勇者は従者に()を引かれながら後ろの新米剣士を見た。

「う?」

 しばらく歩くとまた後ろを見る。

「どうした、勇者?」

「後ろに新米剣士くんがいるから不思議なんだよ」

 新米剣士の質問に従者が答えた。

「何で?」

 新米剣士はいつも一番前にいるからである。



【問題】

「勇者についての問題だよ」

 新米狩人はプニプニ勇者を抱っこして新米剣士へ出題した。

「この緩慢(かんまん)()をパチパチしている勇者はお昼寝前でしょうか?寝ぼけてるだけでしょうか?」

「お昼寝!」

「正解はお昼寝の後に二度寝(にどね)する勇者でした」

「すーすー」

 勇者は眠かったらしい。



【ドングリ入りの氷】

「小さな(おけ)を用意して」

「おっけ」

「中に(みず)を入れて」

「みる」

「最後にドングリを入れます」

「ろんきゅり」

 従者は不思議なものを作って(ゆき)の上へ置いた。

「できましたよ、勇者様」

 次の日、(おけ)の中から出てきたドングリ入りの(こおり)はプニプニ勇者を喜ばせた。

「ろんきゅりー!」



【肩車の過程】

「うーしょ」

 プニプニ勇者は椅子(いす)に座っている戦士の(あし)にくっついて登り始めた。

「ほら」

 戦士に(ささ)えてもらい、勇者は膝上(ひざうえ)()く。

「うーしょ」

「まだ登るのか?」

 今度は戦士の(かた)目指(めざ)す。

「ほらよ」

「ぴゃー!」

 ほとんど戦士のおかげだが、肩車(かたぐるま)に成功する勇者だった。



【一目で分かる】

「こんなに冒険者がいたら誰が勇者が分からないな」

 依頼人たちは冒険者ギルドの広間で戸惑(とまど)っていた。

「勇者だから一目(ひとめ)で分かるんじゃないか?」

「そうかな」

「ぴゃー!」

 その時、()の前をプニプニがトタトタ走り過ぎる。

(もしかして!)

 一目(ひとめ)で分かるプニプニ勇者だった。



【タラパッパラー】

「“タラパッパラー”と(とな)えれば体力、魔力、気力を回復させる魔法です」

 神官は回復魔法をプニプニ勇者に掛けた。

「タラパッパラー!」

「ちゃらぱっりゃらー」

 勇者も真似(まね)をする。

「どうです、勇者?」

「ぴゃらっぱりゃらー」

(いや)される)

 周りの冒険者たちの気力は回復した。



【雪上のドングリ】

<ゆきのうえになんでドングリがあるの?>

 新雪の上のドングリについて猫に聞かれると、猫姿の精霊はプニプニ勇者の方を見た。

≪あれだ≫

「ぴゃー!」

 ()け回るプニプニ勇者からポロポロとドングリが(こぼ)れる。

≪ドングリがいつもポケットに入っているんだ≫

<リスみたいだね>



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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