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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
261/297

2024年11月参分 裏庭のドングリ

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


魔学者   :魔法の力で色々な道具を作る研究者。

操印士   :あらゆる印を操る術者。手引書に頼って千万印の塔を攻略中。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる精霊。眷属は猫。

猫たち   :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。


議長    :街の議会の長。

議会    :街のさまざまな課題を話合い、その方針や施策を決定する機関。

王     :ある国の王。偶に勇者が遊びにくる。

家臣    :王の家来。

【裏庭のドングリ】

「ろんきゅり!」

 プニプニ勇者はドングリを見つけると(ひろ)ってポケットに入れる。

「お?」

 そしてポケットがいっぱになるとお気に入りの場所に集めておく。

(何だこれ!)

 だから裏庭にはドングリの(かたまり)が至る所にあり、知らない冒険者は驚くのだった。

「ろんきゅり、たくしゃん」



【手引書 魔法の駒】

「こちらの動きと魔法の(こま)が連動します」

 手引き書を持った操印士が魔法陣の上で歩くと、大きな魔法の(こま)も同じように動いた。

「勇者も試しますか?」

「ぴゃー!」

 トタトタ走るプニプニ勇者に連動して、ドタドタ移動する魔法の(こま)を見ながら、操印士と従者は謎解きをするのだった。



【寝る時間】

「ぴゃー」

「勇者様、寝る時間ですよ」

 布団で(ころ)がるプニプニ勇者に従者が声を掛ける。

「早く寝ないとお化けが…」

「おぱけ!?」

「お、お化けは来ません!」

「ない?」

「早く寝ないと朝が眠くて…えーと」

「お?」

 説得したいがお化けは出したくない従者だった。怖いから。



【会議 勇者の意見】

「勇者の意見が聞きたい」

 議長の発言で全員が一点を見た。

「勇者様はお菓子を食べているので(しゃべ)れません」

「あぐあぐ」

 従者がプニプニ勇者の状態を説明する。

「では、次」

(何で勇者様を会議に出席させるんだろう?)

「あぐあぐ」

 お菓子を食べる勇者が見たいからである。



【勇者の変化】

「王、勇者に変化が!」

 飛び込んできた家臣は王へ報告した。

「どうした?」

「フワフワのモコモコです!」

「何だと!?」

「急いで謁見(えっけん)()へお越し下さい」

「うむ」


「おーちゃーん」

「良く来た、勇者」

 フワフワでモコモコな冬服を着たプニプニ勇者を喜んで(むか)える王だった。



【猫の集会 暖房】

≪始めるぞー≫

「ゆうちゃも」

 猫の精霊が裏庭の猫たちを呼ぶとプニプニ勇者もやって来た。

<ゆうしゃだ>

<ゆうしゃー>

 猫たちが勇者に集まる。

≪お前たち、何してるんだ?≫

<ゆうしゃにくっつくとあったかいの>

「あっちゃかい」

 猫たちの暖房(だんぼう)になっている勇者だった。



【切り替え】

「勇者様、水溜(みずた)まりだから抱っこしますよ」

「あ゛ゆ゛く゛ー!」

 従者に抱っこされてプニプニ勇者はジタバタした。

「はい、終わり」

「ぴゃー」

「勇者様、泥道は抱っこしますね」

「や゛ーの゛ー!」

「はい、終わり」

「ぴゃー」

 ご機嫌(きげん)不機嫌(ふきげん)が一瞬で()()わる勇者だった。



【魔学者 休憩】

「まーしゃ」

 プニプニ勇者は魔学者にくっついて(はな)れなくなった。

「これではプニプニの観察ができません」

 戸惑(とまど)う魔学者に従者が提案(ていあん)する。

休憩(きゅうけい)がてらお茶にしては?」

「そうですね」

「勇者様はミルクです」

「みゆく」

 魔学者は勇者を抱っこしながら温かいお茶を楽しんだ。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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