2024年10月四分 収穫祭の宝箱
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
考古学士 :ダンジョン迷子センターの探索スタッフ。方向音痴。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる精霊。眷属は猫。
猫たち :裏庭を集会所にしている街の猫たち。猫姿の精霊の眷属。
ダンジョン迷子センター:迷子になった冒険者を保護してくれる有難い施設。
裁縫師 :色々な物を縫う事ができる冒険者。器用で細工好き。
収穫祭 :秋の祭事。子供たちが仮装する習慣がある。
【ドングリと冒険】
「ろんきゅりー」
ドングリに駆け寄るプニプニ勇者を従者が止める。
「勇者様、今日は冒険するのでまっすぐダンジョンに行きますよ」
「ぼーけん!」
冒険が大好きな勇者はまた歩き出す。
「ろんきゅりー」
「勇者様!?」
しかしドングリを見つけると駆け寄ってしまうのだった。
【収穫祭の宝箱 リンゴ】
「今は特別な宝箱を配置しているんです」
ダンジョン迷子センターのスタッフがプニプニ勇者たちへ伝える。
「中は野菜や果物など、秋の恵みが満載なので、ぜひ見つけて下さいね」
「リンゴもあるよ、勇者ちゃん」
「りゅんご!」
一部の冒険者に好評な収穫祭に合わせた宝箱である。
【収穫祭の宝箱 実りの秋】
「勇者ー」
「従者くーん」
プニプニ勇者と従者はダンジョンで新米剣士と新米狩人に出会った。
「勇者たちはどんな宝箱を見つけた?」
「りゅんご」
「リンゴがあったよ」
今は収穫祭に合わせた宝箱が配置されていた。
「僕達はキノコやカボチャを見つけたよ」
実りの秋である。
【勇者の力】
「さあ、勇者の力を見せるのネ!」
「ゆうちゃ!」
道化師の声にプニプニ勇者が応える。
(勇者の力って何だ?)
冒険者たちは何事かと鍛錬を止めて視線を送った。
「たゃー!ぴゃー!」
落ち葉の上を転がる勇者を見て冒険者たちは確信する。
(勇者の力って、プニプニの事だな)
【敷物】
「こよこよー」
床でプニプニ勇者が転がっていた。
「勇者様、汚れちゃいますよ」
従者が敷物を持ってきて、その上に勇者を乗せる。
「この上で転がって下さいね」
「ころがりゅ」
頷く勇者だが、楽しくてすぐに敷物を飛び出してしまうのだった。
「こよこよー」
「勇者様!?」
【冬の装備】
「裁縫師さんが作ってくれた冬の装備だよ」
従者は新米狩人に装備を見せた。
「抱っこ部分はフカフカで温かくて、横にポケットが付いてるんだ」
「防御力は?」
「これは散歩や買い物用だから防御力はゼロだよ」
「だっこ」
従者にとってプニプニ勇者の抱っこカバーは装備品である。
【考古学士 間に合う】
「間に合ったわね」
考古学士が夕方の食堂に飛び込んできた。
「どうしたんですか?」
「勇者ちゃんがご飯を頬張ってモグモグ食べる姿が無性に見たくなったの!」
「なるほど。こちらにどうぞ」
「あぐあぐ」
(癒される)
気力回復の為、プニプニ勇者に会いに来る考古学士だった。
【収穫祭 裏庭の猫たち】
「ばあー」
<ヘンテコなカボチャのまものだ!>
<きをつけろ!>
警戒する猫たちに猫姿の精霊が言い聞かせる。
≪それはカボチャの仮装をしている勇者だから安心しろ≫
「かもちゃー」
<ゆうしゃ?>
収穫祭の日、カボチャ姿のプニプニ勇者を不思議そうに見つめる猫たちだった。
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