2024年08月弐分 勇者の剣の鍛錬
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
魔学者 :魔法の力で色々な道具を作る研究者。
踊り子 :様々な舞を踊る冒険者。舞の種類によって効果が違う。
操印士 :あらゆる印を操る術者。手引書に頼り気味。※封印師から変更。
冥界の人形 :冥王からもらった人形。勇者のお気に入り。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
宿屋兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる精霊。眷属は猫。
猫たち :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。
案内人 :不慣れな土地を案内してくれる人。色々な知識を持っている。
城の料理番 :城の食事を担っている者たち。
【光る葉】
「壁が光る葉に覆われてますね」
操印士は広間を見渡す。
「きりゃきりゃ」
プニプニ勇者が近付いて触ろうとすると光の葉が一瞬消えた。
「これは虚像です!」
「消えるのがヒントでは?」
「まずは手引書を見ましょう」
「そうですね」
この手引書を開くまでがワンセットである。
【冥界の人形 猫に見つかる】
(ここでゆっくりするか)
冥界の人形は裏庭で良い木陰を見つけて休んでいた。
キラリ!
(…?)
何かの気配がする。
パクッ!
(ワーッ!)
<ゆうしゃー、みてー、おもしろいものみつけたー>
「ぬんぎょー」
猫に見つかりプニプニ勇者の所へ持っていかれる冥界の人形だった。
【白銀のハト】
「この地の守護者である白銀のハトです」
案内人が説明すると、銀色に輝くハトが飛んできてプニプニ勇者の頭にとまった。
クックー。
「ぽっぽー」
クルックー。
「ぽっぽー」
「勇者様の頭にとまったままですね」
「気に入ったんでしょう」
勇者の頭の上で寛ぐ白銀のハトだった。
【応援】
「じゃんじゃれー」
食堂の隅からプニプニ勇者の応援が聞こえてきた。
「終わったー」
新米狩人は座学の冊子を閉じる。
「じゃんじゃれー」
「今日の分、終了」
従者も本を片付け始めた。
「じゃんじゃれー」
「…頑張る」
新米剣士の自習が終わるのはもう少し先のようである。
【魔学者 スイカのプニプニ】
「スイカは美味しいですか、勇者様?」
「おいちー」
魔学者はスイカを食べるプニプニ勇者を観察していた。
「プニプニに変化はありますか?」
従者が確認する。
「スイカを摂食中のプニプニは“甘くて美味しい”が付加されています」
新たなプニプニ情報を取得した魔学者だった。
【城の料理番 完成】
「完成だ!」
「勇者を呼んでくれ!」
城の料理番たちが依頼する。
「あの…勇者はお昼寝中です」
「何!?」
「どうする?」
「起きるのを待とう」
「一休みするか」
今日もプニプニ勇者のお菓子作りに全力な城の料理番たちだった。
「おいちー」
お菓子は勇者が美味しく食べた。
【踊り子 奉納の舞】
「奉納の舞が始まるぞ」
舞台の上で踊り子とプニプニ勇者が踊り始める。
「ラー♪」
「ぴゃー」
(ピョンピョンしてる)
「ルー♪」
「ちゃー」
(クルクル回ってる)
「ララー♪」
「たー!」
(手足をバタバタしてる)
華麗に舞う踊り子と真似をする勇者の奉納の舞は好評だった。
【勇者の剣の鍛錬】
「ぶんぶん」
プニプニ勇者と新米剣士は剣の鍛錬中だ。
「勇者、全然当たってないぞ?」
新米剣士の疑問に従者が答える。
「いつも人や物に当てないように言ってるからね」
「それで良いのか?」
「それで良いんだよ」
「ぶんぶん」
小さくて丸みのある剣を楽しく振る勇者だった。
※お読み頂き、ありがとうございます!
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!
気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。
こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!