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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
242/298

2024年07月弐分 泥の魔物

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


狩人    :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる。眷属は猫。

猫たち   :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。


千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。遠地にいる。


王     :ある国の王。偶に勇者が遊びにくる。

海の精霊  :海に住む巨大な海月の姿をしている精霊。

【千里眼 スイカ】

「勇者は何をしている?」

「スイカを食べています」

 主の問いに千里眼はすぐに答え、感知共有するとプニプニ勇者の姿(すがた)が現れた。

『あぐあぐ』

「もうそんな時期か」

『あぐあぐ』

「スイカが食べたくないか?」

「食べたいです」

 勇者が食べているものに影響されやすい二人だった。



【泥の魔物】

(どろ)の中から魔物が現れたぞ!」

 冒険者たちは身構(みがま)えた!

「どよどよ!」

 プニプニ勇者は喜んだ!

「勇者様、あれは(どろ)遊びじゃないんですよ?」

「どよんこ!」

 勇者はよく分かっていない!

(どろ)遊びはご(はん)の後にしましょうね?」

「ごっはん!」

 勇者はやはり分かっていない!



【裏庭の蝶】

「ひりゃひりゃー」

 プニプニ勇者が(ちょう)を追いかけていると猫が現れた。

<ゆうしゃ、ちょうをとりたいのか?>

 猫はヒョイと(ちょう)(くわ)える。

「ひりゃ…」

≪勇者は遊んでいただけだから放してやれ≫

 猫姿の精霊に言われ、猫は蝶を放した。

「ひりゃひりゃ!」

 (なん)(のが)れた(ちょう)だった。



【説得力】

「あぐあぐ」

 プニプニ勇者が(ほほ)いっぱいにスイカを入れていた。

「勇者、もっとゆっくり食べろ?」

 新米剣士が声を掛けたが、周りの冒険者たちは思った。

(説得力がない!)

 何故なら新米剣士も両頬(りょうほほ)にスイカがいっぱい入っていたからだ。

(二人とも頬袋(ほおぶくろ)(ふく)らんだリスみたい)



【王の報酬】

「勇者、何が欲しい?」

「ちゅいか」

 王の問いにプニプニ勇者が元気に答えると従者が()めた。

「スイカは冒険者さんたちがたくさん買ってきてくれるので…」

「ちゅいか」

「では別の食べ物にしよう」

「どんな食べ物が良いでしょう?」

「ちゅいか」

 食べ物は変わらないのだった。



【眠そうな顔】

「勇者ちゃん、眠そうな(かお)だね?」

「あじゃにゃ」

 狩人はぼんやりしているプニプニ勇者に話し掛けた。

「起きたばかりかな?」

「うちゃら」

「お昼寝していたの?」

「ちゅんま」

「うんうん」

 寝ぼけていてちんぷんかんぷんな返事だが、それでも勇者との会話を楽しむ狩人だった。



【スイカのジュース】

「大量にあるな、スイカ」

「ありますね」

 料理方と従者が食糧庫(しょくりょうこ)を見て考えていると、プニプニ勇者がやってきた。

「じゅー、じゅーちゅ」

「ジュースか」

「それならたくさんスイカを使いますね」

 そしてメニューにスイカのジュースが誕生したのだった。

「じゅーちゅ、おいちー」



【海のお土産】

「勇者様、この(かい)はどうしたんですか?」

 プニプニ勇者が持っている貝殻(かいがら)を見て従者は尋ねた。

「ぷっかー」

「冒険者さんから(もら)ったんですか?」

「ぷっかー」

≪勇者、海のお土産(みやげ)だよー≫

「おみゃーけ」

 裏庭にある精霊界の境目(さかいめ)から遊びに来ていた海の精霊から(もら)ったものである。



※お読み頂き、ありがとうございます!


■あとがき


楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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