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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
240/297

2024年06月四分 探索の魔具

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


錬金術師  :印象の薄いのが悩みのクエスト時では古参の冒険者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。


裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

猫たち   :裏庭を集会所にしている街の猫。猫姿の精霊の眷属。


議長    :街の行政を決める会議の長。

市場の店主 :市場の店の主。勇者が良く買物に来る。

【背伸び】

「勇者、おやつ食べるか?」

「おやちゅ!」

「少し待ってろ」

 料理方が準備しながら(せき)を見るとプニプニ勇者が居ない。

「勇者は?」

「カウンターで背伸(せの)びしてます」

「うーしょ」

 勇者はおやつが楽しみで調理場の仕切りにくっつき両手(りょうて)()ばしていた。

(座って待てば良いのに)



【どちらでも】

「進むか休むか、どちらにする?」

 冒険者たちは思案(しあん)していた。

「勇者に決めてもらおう」

 一人が提案する。

「勇者なら“ご(はん)”になるだろう?」

「ごっはん」

「“冒険”だって好きだよな、勇者?」

「ぼーけん」

 どちらでも良い場合はプニプニ勇者に決めてもらう冒険者たちである。



【机バンバン】

「これについて意見は…」

バンバン!

 議長の発言中、プニプニ勇者が机を(たた)いて(さえぎ)った。

「どうした、勇者?」

「退屈か?」

「おやつが食べたいのか?」

「眠いのか?」

 会議の参加者が次々に気に掛ける。

「ぴゃー!」

「楽しいみたいです」

 良く分からないが面白かったらしい。



【思い出す】

「勇者様、ここを憶えていますか?」

「お?」

 従者に()を引かれ、プニプニ勇者は草原へ来た。

「少し前に来た所ですよ?」

「う?」

 従者が思い出させようとするが勇者はピンとこない。

「羊さんがいっぱいいる所です」

メエー、メエー。

「めーめ!」

 羊で思い出す勇者だった。



【探索の魔具】

「勇者の(かお)を思い浮かべて下さい」

 錬金術師は探索の魔具を従者の前にかざした。

「より強い程、精度が上がります」

「分かりました」

プニプニプニプニ…

「あっちです!」

「勇者様ー!」

「じゅー!」

 (かお)よりプニプニが思い浮かんでいたが、無事に見つかったプニプニ勇者である。



【猫の教え】

「おはにゃ、たぺない」

 プニプニ勇者が花を見て従者に言った。

「そうですよ。お花は食べられないです」

 何でも(くち)に入れてしまう勇者には(めずら)しい事だ。

<ゆうしゃ、はなはたべられないからな>

「たぺない」

 何故ならさっき猫と遊んでいた時に教えてもらったばかりだからである。



【察知】

「勇者、(めずら)しいものが手に入ったぞ」

「たぺる!」

「勇者様!?」

 店主が(だいだい)色と赤色が混ざった細長い卵型のものを見せた途端(とたん)、すかさずプニプニ勇者が宣言して、従者を驚かせた。

「南国の果物なんだが、甘くて美味しいよ」

「たぺる!」

 見ただけで美味しいを察知する勇者だった。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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