2024年06月弐分 正解音
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
操印士 :あらゆる印を操る術者。手引書に頼り気味。。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
封印師 :封印する事を生業にしている者。
水の神官 :水の精霊を祀る神官。水の精霊とは幼馴染。
水の精霊 :一部の地域の水を管理する精霊。水の神官とは幼馴染。
砦長 :奥地の砦を守る者。
竜騎士 :竜を相棒としている騎士。
【待機】
「勇者がおやつ食べたいって言ってるぞ」
「おやちゅ」
新米剣士とプニプニ勇者が従者に訴える。
「もう少しでご飯だよ」
「俺もおやつ食べたい」
「たぺたい」
「料理方さんが、今、美味しいご飯を作ってる所だよ」
「勇者、少しだけ待機するぞ」
「たーき」
勇者は待機を覚えた。
【封印師 新しい封印】
「新しい封印を考えたんだ」
封印師は入り組んだ図形が掛かれた紙を取り出す。
「ここに勇者の力も使おうと思って」
中心にプニプニ勇者の絵が描いてある。
「勇者のお絵描き次第で強力な封印になると思うんだ」
「おえきゃき」
理由は分からないが、そうなんだと思う従者だった。
【水の精霊 漏刻】
「水の流れで時を計るんですよ」
段々になって流れる水を見ながら水の神官がプニプニ勇者に説明する。
≪勇者ー、見てー≫
その水を水の精霊が逆流させてしまった。
「みるー!」
しかし水の神官は落ち着いている。
「こんな時は日時計を見て直します」
水の神官は慣れていた。
【手引書 正解音】
「正しい順序だと“パチャリラルー”と音がするようです」
操印士は手引書の内容を従者とプニプニ勇者に伝える。
「さっきは“チャパルルラー”でしたね」
「勇者、もう一度です」
「ぴゃー」
順序を変えて試すと音が鳴った。
「“ラパチャラルー”か」
「次はこっちを…」
挑戦は続く。
【狩人 時間がある時は】
「かりゅーりょー」
プニプニ勇者は帰ってきた狩人に飛びついた。
「狩人さん、今日は遅くなるはずじゃ?」
「意外と早く片付いたのよ」
「おしゃんぽ」
「お散歩に行きたいの?」
「いくー」
「あ、少し休んで下さい」
「大丈夫よ」
時間がある時は勇者と遊んでくれる狩人だった。
【離さない】
「アイテムにより付加の能力が変化します」
「あってむ」
「勇者、選んで下さい」
「こえ!」
プニプニ勇者は一つのアイテムをギュッとする。
「それをこちらに」
「ゆうちゃにょ」
勇者は離さない。
「す、すぐ返しますから…」
気に入ったものはギュッとしていたい勇者である。
【奥地と飛竜】
「ぱたたー!」
プニプニ勇者の頭上から飛竜が降り立った。
「勇者、菓子を買ってきたぞ」
「おかしゅ」
竜騎士から貰った包みを抱えてピョンピョンする勇者を、従者と砦長は微笑んで眺めた。
「奥地だと買い物も大変ですね」
「飛竜のおかげで何とかなってますよ」
「ぱたたー!」
【射手 ピカピカ】
「今、テーブル片付けます」
食堂に来店した射手へ声を掛け、従者がテーブルを拭く。
「うーしょ」
台に乗ったプニプニ勇者も従者の真似をして布を動かす。
「ぴかぴか?」
「ピカピ…綺麗になったぞ」
(ピカピカって言おうとした!?)
勇者の言葉につられてしまう射手だった。
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