2024年03月四分 大勇者
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
踊り子 :様々な舞を踊る冒険者。舞の種類によって効果が違う。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
操印士 :あらゆる印を操る術者。手引書に頼り気味。※封印師から変更。
王 :ある国の王。偶に勇者が遊びにくる。
城の使者 :王の命を受けて訪ねてきた城に仕える者。
光の廟守 :清なる光で職業を一時的に格上げできる。
【時間経過】
「かりゅーりょー!」
「ただいま、勇者ちゃん」
プニプニ勇者はピョンピョンと狩人にくっついた。
「一週間、居なかっただけよ?」
「勇者様には何週間にも感じるんです」
従者が説明する。
「この前、一ヶ月居なかった射手さんの顔を忘れそうになってました」
「それは困るわね」
【手引書 灯の魔法】
「灯の魔法で先に進めるようです」
操印士は手引書を読み解いた。
「灯の魔法なら勇者様が使えます」
「本当ですか!」
「りゃいとー」
「光りませんね?」
「お腹が空いているのかも?」
「ではおやつにしましょう」
「おやちゅ」
休憩後、改めて挑戦するプニプニ勇者たちだった。
【春のゴロンゴロン】
「勇者、ゴロンゴロンするのネ!」
「こよんこよん!」
裏庭で道化師とプニプニ勇者は草原を転がる。
「じゅー!」
「たくさん遊んだのに元気ですね、勇者様?」
「げんきー!」
「勇者はゴロンゴロンでエネルギーを溜めたのヨ」
春のゴロンゴロンにより更に元気になる勇者だった。
【踊り子 昇華】
「勇者ちゃん、踊ってるの?」
「おどりゅ~♪」
「私も真似して踊るね」
プニプニ勇者に合わせて踊り子が舞い始めると、その華麗な動きに冒険者たちは驚く。
「ルーラーラー♪」
(何で手足バタバタからあの動きになるんだ!?)
どんな動きも華麗な舞いに昇華する踊り子だった。
【城の使者】
「王の命により勇者をお迎えに参りました」
城の使者の言葉は従者を驚かせた。
「今日は王様の所へ遊びに行く日でしたか!?」
「おーちゃん?」
「とても楽しみにしております」
「勇者様、着替えてお出かけしますよ!」
「おてかけ!」
プニプニ勇者と従者は時々城へ遊びに行く。
【射手 呼び掛け】
「ちゃちゅー」
柵の向こうから自分を呼ぶプニプニ勇者に射手は気付いた。
「何だ、プニプニ?」
「ちゃちゅー」
「どうした?」
「ちゃちゅー」
「腹が減ったのか?」
「ちゃちゅー」
「トイレか?」
「ちゃちゅー」
勇者が何となく名前を呼んでるだけな事を射手はまだ知らない。
【怪魚】
「どこに行ってきたの?」
「南の沼で大きな魚を見てきました」
「ちゃかな!おっきー!」
宿屋のおかみが従者やプニプニ勇者と話している時、ギルドでは冒険者たちが歓談していた。
「南の沼の主を見たって!?」
「凶暴で巨大な怪魚だったよ」
勇者と冒険者で印象がかなり違った。
【大勇者】
「清なる光により勇者を大勇者にできます」
「たいゆうちゃ」
光の廟守はプニプニ勇者と従者に告げる。
「大勇者になると機嫌が良くなり、グズッたり突然走ったりしなくなります」
「本当ですか!?」
「一時間だけですが」
「え!?」
それでも大勇者について検討する従者だった。
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