2023年11月四分 新技てぷろく
X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
狩人 :勇者のクエストのメンバー。探索が得意。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
魔学者 :魔法の力で色々な道具を作る研究者。
考古学士 :ダンジョン迷子センターの探索スタッフ。方向音痴。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる。
雪の精霊 :冬に現れる雪だるま型の精霊。猫姿の精霊の知り合い。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。遠地にいる。
レアアイテム博物館:貴重なアイテムを展示する博物館。
案内者 :レアアイテム博物館の職員。
【コロッケ】
「勇者、コロッケが小さくなる魔法でも掛けられたのか!?」
「ころけ」
新米剣士はプニプニ勇者の皿に並ぶ一口サイズのコロッケに驚いた。
「それは勇者用だよ。お前のはこっち」
料理方は大皿を渡す。
「大きい!」
たくさん食べる新米剣士用のコロッケは他より大きいのだった。
【安心感】
「やっぱり安心感が違うわね」
食堂で寛いでいる考古学士が呟く。
「安心感?」
前に座る魔学者が反応する。
「そう。勇者ちゃんのプニプニの安心感!」
プニプニ勇者はアグアグと食事中だ。
「おいちー」
「確かに勇者様のプニプニには安心感がありますね」
魔学者も同意した。
【千里眼 冷たい風】
「主、勇者は冷たい風が吹く度にはしゃいでいます」
千里眼はプニプニ勇者の現状を説明する。
「何故だ?」
「理由は不明です。しかし風が吹けば吹くほど喜んでいます」
「寒くはないのか?」
「頬は真っ赤ですが元気です」
『ぴゅーぴゅー!』
冬でも風が吹くと楽しい勇者だった。
【魔法のペン】
「これは魔力が込められたペンです」
精密な模様が施された筆記具を案内者は手渡す。
「このペンは持つ者の意思により様々に変化します」
「あっか!」
「赤、青、黄、緑…あらゆる色で書く事ができるのです」
「あっお!」
魔法のペンで楽しくお絵描きするするプニプニ勇者だった。
【雪の精霊 休憩】
≪そんな所で寝てると、勇者に見つかって運ばれるぞ?≫
猫姿の精霊が裏庭で休む小さな雪だるま姿の雪の精霊に忠告する。
≪平気、平気≫
少し後、プニプニ勇者が雪の精霊に頬をギュッとくっつけて、猫姿の精霊の所に持ってきた。
「ちぇーれー」
≪言った通りだった…≫
≪だろ?≫
【てぷろく】
「てぷろく!」
プニプニ勇者が手袋を持ってはしゃいでいた。
「小さい手袋だね、勇者ちゃん」
狩人が声をかけると、喜んで近寄ってきて手袋を見せる。
「てぷろく!」
「勇者ちゃん、手袋しないの?」
「てぷろく!」
持ち歩くのが楽しくて手袋をするのを忘れている勇者だった。
【新技てぷろく】
「勇者は新しい技を覚えたのネ」
道化師が従者に言う。
「手袋を見せるだけで特に何もしない技なのヨ」
「それ、技ですか?」
「戦士には良く効くのネ」
「勇者、それはさっきも…」
「てぷろく!」
「あ…温かそうだな」
プニプニ勇者に何度も手袋を掲げられ、困惑する戦士だった。
【顔の中心】
「勇者、全身モコモコだな」
「みょこみょこ」
プニプニ勇者はモコモコの帽子、モコモコの上着、モコモコの手袋、モコモコの靴を身に着けている。
「寒いと聞いたので暖かい装備にしました」
「勇者、顔の中心しか出てないぞ」
「きゃお」
「頬っぺたもモコモコの中なので安心です!」
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