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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
204/297

2023年10月参分 新技くるくる

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


戦士    :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

裏庭    :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。

主人とおかみ:勇者の定宿を営んでいる宿屋の夫妻。

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。


猫姿の精霊 :宿屋の裏庭で勇者を守護してる精霊。

猫     :猫姿の精霊の眷属。近所に住んでいる。


王     :ある国の王。偶に勇者が遊びにくる。

家臣    :王の家来。

新人伝令  :王からの書簡を勇者に伝える任に新しく着いた者。

封印師   :封印する事を生業にしている者。

【リンゴの謎】

「たーいま」

 (こご)える日、プニプニ勇者と従者が食堂へ帰ってきた。

「勇者ちゃん、寒かった?」

「ちゃむ、ない」

 そんな勇者を見ていた冒険者たちの(こころ)にある事が浮んだ。

「リンゴが食べたいな」

「何でだろう?」

 寒くて赤くなった勇者の()っぺたがリンゴを連想させたのだった。



【新人伝令】

「勇者とはどんな方ですか?」

 初めて王の書簡(しょかん)を届ける新人伝令は家臣に尋ねた。

「会えば分かる」

「ですが…」

「楽しく走り回り」

「え?」

「食事を美味(おい)しく食べ」

「はあ」

「お昼寝もする」

「?」

 プニプニ勇者を見て、その言葉の意味を理解する新人伝令だった。

「ぴゃー」



【新技くるくる】

「勇者様の新しい技を見て下さい」

 従者がプニプニ勇者を連れてきた。

「勇者様、クルクルです」

「くゆくゆー」

 勇者がそう言ってクルリと回転するのを見た冒険者たちは思った。

一回転(いっかいてん)までちょっと()りないー!)

「くゆくゆー」

 しかし勇者のクルクルはこれで完成形なのだ。



【伝言】

「勇者からの伝言だ!」

 裏庭から飛び込んできた新米剣士は従者へ言った。

「伝言?」

「おやつが食べたいと言っている」

「おやちゅ」

「うん」

「おやつはパンが良いらしい」

「ぱん」

「パンね」

 新米剣士に抱っこされたプニプニ勇者も一緒に(しゃべ)るので、伝言になっていなかった。



【猫を呼ぶ】

≪集合≫

<はーい>

 猫姿の精霊が呼ぶと、眷属(けんぞく)である猫たちは集まる。

「おいれー」

<ねむーい>

<こんどねー>

 しかし元来(がんらい)、猫は自由な生き物なので、プニプニ勇者が呼んでも来ない。

<ゆうしゃ、ここでひなたぼっこしよー>

「しゅるー」

 逆に勇者が猫に呼ばれる方が多い。



【暖炉の準備】

「暖炉の準備をしないとね」

 宿のおかみの(つぶや)きに応えて、戦士が裏庭で薪割(まきわ)りをしていた。

「ゆうちゃもー」

 (さく)から(のぞ)くプニプニ勇者がせがむ。

「ほら」

 戦士が(まき)を一本渡すと、勇者は小さくて軽い丸みのある剣をブンブンし始めた。

「ちゃー!」

 当たらなくても薪割(まきわ)りである。



【スープの具材】

「勇者、夕食は(あたた)かいスープにしようか?」

「しゅーぷ」

 料理方の問い掛けにプニプニ勇者が応える。

「具材は何がいい?」

「たまこ」

「卵」

「にょこ」

「キノコ」

「ろんきゅり」

「ドングリ」

(本当にその具材(ぐざい)にしないよね…?)

 ドキドキしながら話を聞く冒険者たちだった。



【勇者の封印】

「これで魔物を封印できます」

 封印師は村人に特殊な紙を渡した。

「勇者の封印です」

「でも(せん)がグニャグニャですよ?」

 不安な村人に封印師は言う。

『らーるーりゃー♪』

「勇者が楽しく描いたので大丈夫です!」

 プニプニ勇者に描いてもらった封印紙を持ち歩く封印師だった。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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