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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
200/299

2023年09月参分 空の羊

X(旧:Twitter)で投稿しているプニプニ勇者の140字の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


道化師   :ふざけてばかりの冒険者。勇者の遊び相手。

新米剣士  :空回り気味だが頑張っている冒険者。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。


定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。

料理方   :勇者の定宿兼食堂の料理担当。


千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。


レアアイテム博物館:貴重なアイテムを展示する博物館。

案内者   :レアアイテム博物館の職員。

街の商人  :祝賀会の手伝いをした商人。

【勇者のイス】

「これは勇者のイスなのヨ」

「いちゅ」

「勇者しか座れないのネ」

「ちゅわる」

 道化師はそのイスにプニプニ勇者を座らせた。

「確かに勇者様以外は座れませんが…」

「他のプニプニなら座れるのでは?」

 勇者のイス、勇者の(からだ)を支え安定性のある小さな座り心地(ごこち)の良いイスである。



【静寂】

「ごっはん!ごっはん!」

 食事待っているプニプニ勇者ははしゃいでいる事が多い。

「ほら、できたぞ」

「ぴゃー!」

 そして食事中も楽しそうだ。

「おいちー」

 しかし時々(しず)かになる。

「あぐ…あぐ」

 途中で眠くなってしまう時である。

「勇者様、食べ終わるまで頑張って!」



【千里眼 トンボ】

「勇者の様子を確認したい」

「ハッ」

 千里眼は(あるじ)の命に従い、遠見でプニプニ勇者を知覚する。

『とんろー』

「トンボを追いかけてるな」

「追いつきませんね」

「飛んでいるトンボを捕まえるのは難しいからな」

 そんなトコトコ走ってトンボを追いかける勇者を見て(なご)む二人だった。



【レアアイテム博物館 3つの石板】

「わんわん、ここ?」

「そうです」

「これ、ぱたぱた」

「分かるのですね」

「るー!」

「合っています!」

 プニプニ勇者が3つの石板を置くと、台座(だいざ)が光り、(おおかみ)(わし)、竜の姿が浮かび上がった。

「ぴゃー!」

 レアアイテム博物館の案内者が作った、来場者用の新しいギミックである。



【空の羊】

「じゅー、もこもこ」

「羊なのネ」

 プニプニ勇者と道化師が従者を呼びに来た。

「どこからか迷い込んだんですか?」

 裏庭へ行くが見つからない。

「どこですか?」

「あっこ!」

「あそこなのヨ」

 勇者と道化師は(そら)を指す。

「あ!」

 (そら)にはモコモコとした羊雲が浮かんでいた。



【祝賀会】

「王がいらしてて」

「本当か!」

「大臣たちに貴族や騎士の方々もいて緊張したよ」

 街の商人が仲間たちに祝賀会(しゅくがかい)の様子を伝えた。

「勇者も来てたんだろ?」

「ああ。勇者はおやつを食べてた」

『あぐあぐ』

「美味しそうに食べてたよ」

 プニプニ勇者の周りはいつでものどかだった。



【コロコロ】

「こよこよー」

 プニプニ勇者は裏庭で(ころ)がって遊んでいた。

「勇者が(ころ)がってるな」

「楽しいんだと思うよ」

「夏も(ころ)がっていたぞ」

「面白いんだろうね」

 新米剣士と従者の前でずっとコロコロしている勇者だった。

「こよこよー」

 草の上を(ころ)がるのはいつでも楽しいのである。



【進退】

「戻るか?」

「いえ、進みましょう」

「勇者は大丈夫か?」

「分かりません。でもこの先にある(はず)です」

 話し合いの(すえ)に冒険者たちはダンジョンの奥へ向かった。

「あったぞ、トイレが!」

「勇者様、トイレに行きますよ!」

「とーれ」

 ダンジョンではトイレに行くのも大変なのだ。



※お読み頂き、ありがとうございます!

楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!

気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、いいね、感想など、少しでも反応を頂けると励みになります。


こちらはX(旧:Twitter)でほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、#プニプニ勇者 と検索してくださると嬉しいです。


次回もよろしくお願いします!

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