2020年03月四分
ツイッターで投稿している基本一話完結、不連続のプニプニ勇者のほのぼのファンタジーです。
【人物紹介】
プニプニ勇者:勇者は二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
ベテラン冒険者:新米の指導もする冒険者。
新米冒険者 :勇者にふりまわされる新米の冒険者。
夜盗と頭目 :冒険者たちを狙うならず者。
魔学者 :魔法の力で色々な道具を作る研究者。
その他 :屈折した性格の領主。
【悟った顔】
屈折した性格の領主が話し終わった時、椅子に坐したプニプニ勇者の表情には怒りも憐みもなく、目を細めて静かに相手を見つめていた。
「なんだ、その悟ったような顔は!」
領主は予想外の態度に動揺したが、従者は知っている。
(話が長くて眠たいんですね)
1分後に勇者は寝た。
【柵】
「あっち、あっちよ」
ダンジョン攻略中、プニプニ勇者が柵に掴まってせがみ始めた。
「勇者様、あっちは十階層下がってしまう魔法陣だから危ないですよ」
ジッと自分の顔を勇者が見つめているので、従者は少し期待したが、話が終わると勇者は言った。
「あっちよー」
(だよね)
【ダンジョンの心得】
ベテラン冒険者が新米冒険者にダンジョンの心得について話していた。
「最後に子供の声には注意しろ」
「子供?冗談ですか?」
「冗談じゃない。勇者ちゃんが迷子になっている可能性があるから、その時は保護するんだ」
ダンジョン心得にはプニプニ勇者の保護も入っているのだった。
【春の道】
「ぱっぴゃ」
春の道はタンポポの葉やふきのとうが顔を出していて、プニプニ勇者はいつまでもジッと見ている。
そんな風に集中している時の勇者の頬っぺたは一段とプニプニにしているのではないかと思い、従者もつい観察してしまうせいで、いつもより買い物に時間が掛かるのだった。
【タイミング】
「やるなら今っすよ!」
冒険者たちが楽しそうに宴を開いているのを見て、夜盗の一人が進言したが、頭目は眉をしかめて言った。
「間が悪い」
何故なら今はプニプニ勇者が手足をバタバタとしながら踊っていて、夜盗たちが飛び出したらビックリして泣くのが想像に容易いからだ。
【浮遊魔法】
浮遊魔法、それは自身や対象を空中に浮かせる魔法であり、プニプニ勇者もその魔法を使う事ができる。
「じゅー、びゅーん」
「ビューンですか、勇者様?」
呪文を唱えると従者がやって来て勇者を持ち上げ、椅子やベットの上から床に降ろしてくれるのだ。
「びゅーん!」
【石鹸】
魔学者にプニプニ勇者用の水不要な石鹸を作ってもらった従者は、最後に質問した。
「これ、プニプニは落としませんよね?」
「プニプニは落としません。むしろ保護します」
「ありがとうございます!」
(また変な話してる…)
二人の会話は冒険者たちをいつも困惑させるのだった。
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まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。




