2023年04月四分「ヘヨヘヨさん」月とお話
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。しっかり者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
裏庭 :宿屋の裏にある勇者の遊び場。冒険者たちの鍛錬場もある。
宿屋の夫妻 :勇者の定宿を営んでいる夫婦。
【ヘヨヘヨさん】
ヘヨヘヨ :冒険者が見つけたヘヨヘヨしている謎の生き物。擬態ができる。
虹の鯉 :虹の女神の使い。淡々と仕事をこなす。
月の精霊 :月に住んでいる特別な精霊。
【ヘヨヘヨさん16:月では元気】
「月の精霊だったんですね」
「ちぇーれー」
虹の鯉によりヘヨヘヨが月の精霊である事を従者や冒険者たちは知った。
≪元気過ぎて月から落ちてしまったそうです≫
「え?」
≪月の光が無いと力が出ないのです≫
今はプニプニ勇者よりヘヨヘヨだが、月では一番元気な子だったらしい。
【ヘヨヘヨさん17:こっちです】
≪さあ皆さんにご挨拶を≫
月へ帰る為、虹の鯉はヘヨヘヨに別れを告げるように促す。
「あの…」
≪何ですか?≫
「ヘヨヘヨさんはこっちです」
「こっちです」
≪おや?≫
「ゆーちゃ」
ヘヨヘヨがプニプニ勇者に擬態したままなので、うっかり勇者を連れていきそうになっていた。
【ヘヨヘヨさん18:またあえる】
「ばいばーい」
ヘヨヘヨが帰ろうとすると、プニプニ勇者がトコトコ走りくっついた。
「ぺよよー」
「ゆうしゃ、またあえるよ」
「お?」
「じゃーね」
(またって、また月から落ちちゃうって事じゃないよね…?)
皆に謎の心配を残し、ヘヨヘヨは虹の鯉に連れられて帰っていった。
【ヘヨヘヨさん18:月とお話】
「あんねー、ゆうちゃねー」
ヘヨヘヨが帰って数日後、月の光を浴びて淡く光ったプニプニ勇者が楽しそうに月へ向かって喋っていた。
「ぺよよー」
方法は分からないが、月にいるヘヨヘヨと話しているらしい。
「ちょれれねー」
その後、勇者は時々月と話すようになったのだった。
【お知らせ】
続き物「プニプニ勇者とヘヨヘヨさん」終了です。
プニプニとヘヨヘヨの二人の勇者はいかがでしたでしょうか?
もう少しヘヨヘヨさんと一緒の話を書きたかったのですが、月末になってしまったので、切りの良い所で終わらせることにしました。
お付き合い頂き、ありがとうございます!
【雨と雨具】
「勇者様、今日は雨だから外で遊びませんよ」
外を見るプニプニ勇者に従者は言う。
「あっめ」
勇者は雨の時はどうするか知っていた。
「従者、勇者が雨具を抱えて待ってるぞ」
「そっと」
「勇者様、間違ってないけど違います」
雨具を着れば外で遊べると思っている勇者だった。
【四つ葉探し】
「勇者様、四つ葉のクローバーを探しましょう」
従者がシロツメクサの葉を見せると、プニプニ勇者はジッと見つめた。
「よっちゅ!」
そう言うと勇者も三つ葉のシロツメクサを見せる。
「それは三つ葉ですね」
「みっちゅ!」
四つ葉も三つ葉も関係なく外遊びが楽しい勇者なのだ。
【勇者の自覚】
「勇者はもっと勇者の自覚を持った方がいいぞ」
「ゆうちゃ」
唐突に新米剣士が言う。
「勇者の自覚ってどんなの?」
「えーっと、ドドーンって感じ!」
「ろろーん」
「勇者、ドドーンなポーズを考えるぞ!」
「ぽーじゅ!」
何故かポーズの話になる新米剣士とプニプニ勇者である。
【かがり火の日】
「夜にかがり火を焚いて、春を迎えるの」
宿屋のおかみが足付きの鉄籠に薪を入れて準備していた。
「街中でかがり火が燃えて綺麗よ」
「きゃきゃるぴ」
プニプニ勇者が物珍しいのかピョンピョンする。
「勇者ちゃんは、寝ちゃうから見れないけどね」
「お?」
勇者は早寝だった。
※お読み頂き、ありがとうございます!
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、お読み頂き、ありがとうございます!
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