2023年03月壱分 探し物ごっこ
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
冥界の人形 :冥王からもらった人形。勇者のお気に入り。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。裏庭がある。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
水の神官 :水の精霊を祀る神官。水の精霊とは幼馴染。
水の精霊 :一部の地域の水を管理する精霊。水の神官とは幼馴染。
裁縫師 :色々な物を縫う事ができる冒険者。器用で細工好き。
塚守人 :塚を守る者。
【水の精霊 解氷】
「きたよー」
「勇者、どうしたのですか?」
プニプニ勇者と従者の突然の訪問に驚きつつ、水の神官は迎える。
「暖かくなったので、水の精霊さんが解けてるかと思って」
「大分解けましたよ」
「みっるー」
≪勇者、久しぶりー≫
水の精霊は冬は凍っていて、春になると解けるのだ。
【探し物ごっこ】
「勇者、人形を探すんだ!」
新米剣士がプニプニ勇者の人形を隠し、探し物ごっこを始めた。
「ぬんぎょー」
トコトコと勇者が探し回るが見つからない。
「勇者、そこにある…あれ?」
≪あれではすぐに見つかってしまう≫
冥界の人形が本気で隠れてたので、中々見つからなかった。
【冥界の人形 着せ替え】
「勇者、人形の衣装を選ぼう」
裁縫師が冥界の人形用の服を持ってきた。
「騎士や魔法使い、竜や精霊もあるよ」
「るー!」
プニプニ勇者の選んだ竜のフード付きマントを冥界の人形に羽織らせる。
「るー!」
≪まあ良し≫
それを見た勇者は喜び、冥界の人形も満更でもなかった。
【太陽の力 新米剣士】
「えねりゅきー!」
新米剣士の目の先で、プニプニ勇者が青空へ両手を挙げていた。
「勇者は何してるんだ?」
「太陽の力をエネルギーに変えてるみたい」
「俺もやろう!」
「本当に変えてる訳じゃ…」
「えねりゅきー!」
「エネルギー!」
その後、二人は元気に走り回っていた。
【ヒト成らざるモノの声】
「ここではヒト成らざるモノの声が聞こえます」
塚守人は声を落とし気を付けるように言う。
「あの…」
従者が呼び掛ける。
「勇者様が笑っているんですが…」
「きゃらぴゃー!」
「何が聞こえるのですか!?私は聞いた事が無いのですが!」
何故か楽し気なプニプニ勇者だった。
【観察状態】
「お?」
プニプニ勇者が何かに気付き、ジッと見つめた。
「勇者様、何を見てるんですか?」
「みろり」
「草がいっぱい生えてきましたね」
「はっぴゃ」
「勇者様、そろそろ中に入りましょう」
…。
(あ、観察状態になってる)
勇者は興味がある対象をずっと見続ける事がある。
【さかなの日】
「ちゃかな」
料理方に頼まれ、従者とプニプニ勇者は市場で魚を選んでいた。
「む!」
しかし勇者は魚を魔物と間違えた!
「おー!」
勇者は腕をブンブンした!
「これは食べ物ですよ、勇者様」
「お?」
その後、魚は料理方により美味しい夕食になったのだった。
「おいちー」
【素早さ】
「りゃー!」
走り回るプニプニ勇者の変化に、新米剣士は気付いた。
「素早くなってるぞ、勇者!」
「ちゅぱやん」
「レベルが上がったのか?」
「れれる」
しかし従者が訂正する。
「暖かくなったから外套を変えたんだよ」
厚手から薄手になり、手足が動かしやすくなったのだ。
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